やり場のない怒りと悲しみみたいな思いで頭の中はぐしゃぐしゃだったが、情けないことに股間は勃起していた。
全裸で動物のようによがる先生の姿と、親父の言葉が何度も頭に浮かんだ。
(ドスケベ・・・先生が、ドスケベ・・・)
あてもなく辺りをうろつき、やがて近くの児童公園の公衆便所の個室に逃げ込むように籠ってシコりまくった。
後始末とか考える気にもなれず、便所の壁や床に撒き散らした。
三、四回射精して、ようやく疲れてぐったりへたり込むと、辺りに飛び散った精液が嫌でも目に入った。
親父は先生を好き放題に突きまくったあげく、最後の一滴まで遠慮なく先生の中にぶちまけていた。
だけど俺の精子は誰にも受け止めてもらえず、公衆便所に撒き散らされただけだった。
意味不明な敗北感とみじめさで涙が出そうだった。
十ニ時近くになって気は重かったが俺は家に帰った。
先生の車はまだあって、俺はわざとガチャガチャ大きな音を立ててドアを開け、さらに玄関でゆっくり十数えて猶予時間を作ってから部屋に入った。
幸い親父も先生も服を着ていて、親父は先生のお酌で酒を飲んでいた。
「泊まるんじゃなかったのか」
俺が経緯を説明すると
「あー、そうか」
と親父はいつもの調子で頷いただけだった。
先生の方は明らかにちょっとそわそわしていて、
「あ、じゃあ翔平君の顔も見たし、先生帰るね」
とそそくさと帰っていった。
何しに来たんだよ、と言いかけて、俺は口を噤んだ。
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