母親のことは、今から30年前で僕が高校生の頃のことなので、当時僕は母親に対しても、もちろん父親にも何も言えませんでした。
ただ何年か前母親が70になった頃、母親と2人で飲みながら話をしてる時に、この時のことを聞いてみました。
母親は「たけしが見てたのは知ってた。たけしにだから話すけど、お父さんも他所に女を作って、もうお父さんには女に見えなかったのかな?お母さんもまだ女でいたかったのよ。あの人とは転勤で終わって、そのあとは何もなかった。あの頃はあの人のおかげでうちにも多少お金があったし、それでお礼に食事でもと誘ったのはお母さん。でも最初はあんな関係になるつもりはなかったの。ただ、あの人と話をしてると、何故かお母さんの女の部分が疼いちゃって、誘われるまま男と女の関係になっちゃったの。バブルが終わったころ、たけしが大学に行ってるころ一度だけあの人に会ったんだけど、証券会社も大変になったんじゃない?あの人がとってもくたびれて見えて、もうそれっきりよ。」と言っていました。
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