そしてドア越しでも、母の喘ぎ声がビシビシ聞こえてきました。
あぁやっぱり、兄と母はそうなっていたんだ。
ドアノブを回そうか、迷いました。
でも声だけでは不確実かと思い、母の喘ぎ声が高まるのを見計らって、ドアノブを慎重に、ゆっくり回しました。
そしてドアをちょっとだけ開けて、中を見ました。
昼間なのに閉められたカーテン、室内は薄暗いものの、兄の背中が見えて、膝立ちをしてました。
そして母は兄にお尻を突き出すような格好をしていて、兄がその母のお尻に、ぐりぐりと腰をこね回してるようなことをしてました。
ドアに背を向けた格好していたのが幸いし、俺に気づくことなく、兄と母は没頭してるかのようでした。
ベッドには大量のティッシュが散乱して、ドア越しではない、母の生々しい乱れた声が、頭の中をこだまして回りました。
「お母さん、今度上になって?」
その瞬間、俺はそっとドアを閉めました。
不思議と、俺は仲間外れなんだとか、俺も母とやりたいとか、そうは思いませんでした。
好きにさせたらいいさ、そんな冷めた気持ちで、ドアの外にたたずみ、母を責める卑猥な兄の言葉、それに答えるような母の喘ぎ声を、ただ聞いてました。
「ほら、お母さん、いくよ?今度はどこ?胸?顔?口?中でもいい?」
兄がフィニッシュに向かうような言葉を聞き、俺はその場からそろりそろりと離れ、玄関から外に出ました。
夕方まで時間つぶして、適当に帰りました。
家には母の車はなく、買い物にでも行ったのかと思いました。
母の部屋は、綺麗に片付けられていて、兄はその後、母と何回したかわからないけど、自分の部屋で寝てました。
夕方六時が過ぎ、母はまるで仕事から今帰りました、みたいな感じで帰ってきました。
その様子を見ていると、昼間のあれは、何か俺の間違いなのではと思いました。
夕飯の支度をする母、母の部屋に行くと、ゴミ箱にはやはり、大量のティッシュがごっそり。
兄が出した物、母が出した物入り混ざって捨てられていて、昼間見た物は間違いじゃない、そう思いました。
風呂に入り、夕飯が出来るのを待っていたとこに、兄が来ました。
だるく疲れた様子で、風呂に行きました。
そのとき、俺は思いました。
俺はこの家にいないほうがいい、高校卒業したら、家を出ようでした。
俺は計画通り、高校卒業して、北関東のある工場に就職、職場結婚しました。
兄はまだ独身、母と実家暮らし、多分まだ続いていると思います。
※元投稿はこちら >>