事が終わると、母親達は急に慌てたように衣服に手を伸ばし身に着け始める。
私も慌てて梯子から下り、自転車の方に向かう。
急いで、家を離れようとした時に小屋の戸が開き、母親と従兄弟が出て来た。
私の姿を見て、驚いたような顔を見せる母親。
従兄弟は余裕あり気に、私に声を掛けて来る。
私が母親に、友達の所に行って来る、と告げると、母親は、いつもの表情で、気を付けなさい。
と言う。
自転車を漕ぐと、サドルに私の物が擦れ、今まで感じた事のない疼くような痺れが、そこから全身に走り抜けて行く。
私の頭の中は、先程に見た光景が渦巻き、自転車を漕ぐ時の快感に、ひたすら自転車を漕ぎ続けた。
さ迷うように自転車を走らせながらも、母親の事が気になり、自然と家の周りを走り回る。
気づくと家の垣根に自転車を置き、無意識に家に近づいていた。
曾祖父が建てた家は、今で言う古民家風で家の中に土間が有り、折れ曲がるように台所に続いていた。
母親と従兄弟は土間の端に有る井戸の所にいた。
うる憶えでは有るが、二人の会話は更に私の脳を刺激させ、幼いながらも激しい興奮を覚えさせた。
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