老婆は口を指で塞ぎ、もう一方の手を回す仕草で、こっちに来いと言う。
私は怒られると思いながらも、静かに後ずさり庭に出て家伝いに表に廻る。
勝手口の戸が開いていて、老婆が手招きをする。
私は恐る恐る近づくと、老婆は小声で
「◯◯さんの家の坊だね?」
と言って来る。
私は恐る恐る頷く。
「さっきから見ていたの?」
どう答えて良いのか分からず黙って俯く。
「この事は、父ちゃんは勿論、誰にも喋っちゃ駄目な事だよ」
「悪いのは家の息子なんだけど…でも母ちゃんの為にも、誰にも知られちゃいけない事なんだよ!分かるね坊…」
老婆に諭されながら、少し気持ちに余裕が生まれた私は、老婆に中で何をしてるのか?思わず聞いてみた。
「坊は未だ知らなくて良い事だから」
と言葉を濁す。
それでも、余りに私の表情や態度が心配そうに見えたのか?老婆は
「見た事も聴いた事も全部、秘密に出来るか…?」
と言う。
コクリと頷く私。
「何を見ても驚くんじゃ無いよ…それに絶対に声を出すんじゃ無いよ」
私に言いながら、私を部屋に連れて行く。
大きな座敷の部屋が四つも有り中の襖の一部が開いていた。
老婆は後ろから手で私の口を塞ぎ
「あまり長く見るんじゃ無いよ」
私の耳元で言うと私の身体を襖の横から、ゆっくりと傾けさせる。
私の視界に飛び込んだ光景に、私は一瞬、恐怖に変わった。
敷布団だけ敷かれた上に全裸で仰向けにされ…全裸の男の人が重なり下半身を密着させている。
母親の両脚は大きく開き宙に浮き上がっている。
両手で上半身を支え男の人が激しく下半身を揺らしている。
表情を歪め何かに堪えるように髪を振り乱す母親。
ウォ~ォ…ウウゥ…男の人は呻きながら激しく下半身を揺らす。
布団の端を握りしめていた母親の両手が男の人の首に巻きついて行く。
男の人は上半身も母親に密着させる、母親の両脚が男の人の脚に絡み付いて行く。
「あっ!あっ!もう駄目~ぇ逝く…逝く~ぅ」
母親が絞るような声を挙げる。
突然、老婆は私の目を塞ぎ、押し戻すように座敷から出された。
※元投稿はこちら >>