麦さんのあそこは、想像以上に赤黒く大きくなっていて、
私は衝撃を受けた。
少し見た後、口に入れた。
はじめは根元から先端まで、舌先でゆっくりと舐めてね。
そしたら、キスをするように先っぽを吸う。
そうして一気に、奥まで咥える。
その時に、歯をあてないように注意して。舌をはなさずに舐め続けると気持ちいいよ。
彼にチャットで教えてもらったやり方を思い出しつつ一生懸命やった。
だんだんと彼が興奮してくるのが伝わって、嬉しかった。
そしてすぐに、わたしの口の中で、果てた。
飲み込むことはできずにティッシュでふき取ったのを見て少し残念そうだった。
一旦、シャワーを浴びた。
お互いの身の上話や仕事の愚痴なんかを話しながら。
そうしてベッドに戻ると麦さんは
「してみる?」
と尋ねた。わたしはこくりと頷いた。
麦さんは処女の私のために、ベッドにシーツを敷いてくれた。
そうしてローションを塗って、コンドームをつけてゆっくりとわたしの中に入ってきた。
そのおかげあってか、想像していたよりはあまり痛くなかった。
麦さんが腰を振っている。わたしはどこか冷静な気持ちでそれを受ける。
これがセックスかぁ、と思いながら。
しばらくすると、麦さんは荒い息遣いとともに果てた。
「ゴムつけてるから、大丈夫だよ」と言ったあとに
「処女膜、破れたと思う」となぜか満足げな表情で言っていた。
気が付けばわたしはインターネットで知り合った、名前も知らない男性と
ラブホテルの一室で初体験を終えていた。
したことは憶えている。なにをして、なにをしなかったのか。
でも、その時の自分というものがすごく曖昧なのだ。
目の前の事をこなすのに精いっぱいで、自分の気持ちに耳を傾けられる余裕はなかった。
でも、麦さんの吸っていた電子タバコの匂いは憶えてる。
俗っぽい言い方だけれど、大人の男性の香りがした。
春休み、孤独を紛らわせるためにチャットをして。
そこで知り合った男性と何時間もやり取りをして、互いの身の上話をして。
それでも私に残ったのは、インターネットで知り合った男性と初体験を終えたという事実と、ちょっと大人な麦さんの電子タバコの香りだけだ。
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