でもあやかは都合つけて、来てくれました。
先輩OLさんと三人のときみたいな、重苦しい雰囲気は、何故かありません。
聞けばあやか、極度に緊張していたのと、先輩OLさんにかなり気を使っていたとのことでした。
先輩OLさんをネタに、意外と話は盛り上がりました。
会社では女王様みたいに振る舞うとか、カルチャークラブでも同じだよとか。
でも面倒見がいいお姉さんでもあるね、とか。
和やかな雰囲気で、楽しい時間を年末の忙しい時期に過ごせたためか、その場でまた会おうねの話になりました。
忙しい年末年始のさなか、時間やりくりして数回会いました。
地味で大人しい、丸顔メガネっ子あやかだけど、素直で気取ったとこがない性格に好感を持ってました。
きちんと付き合いたい、そう思ったのは一月下旬、俺はそれをあやかに伝えました。
それと同時に、あやかに俺は彼女無し年と同じなことも伝えました。
俺の交際申し出の返事の前に、俺は逆に聞き返されました。
「え?ってことは、経験無し?」
風俗経験のみ、とはちょっと言えず、うんと答えました。
答えたあとに、しまった!と思いました。
あやかの年齢的に、当然それなりの経験あるだろうし、童貞の俺では満足出来ない、そう思われた、と感じました。
まずったな~、あやかの顔見たら、びっくりしてました。
「あ、変なこと聞いてごめん。意外だったから。そんな雰囲気なかったから」
へ~?みたいな顔して、返ったきた返事はこうでした。
「お引き受けいたします。こんな私だけど」
初めて彼女が出来た瞬間、まだ寒い一月下旬なのに、心と頭には花が咲き、蝶々が舞ってました。
「じゃあ、交際の儀式、いつする?」
へっ?交際の儀式?
「経験ないみのる君の初めての儀式でもあるね?」
もうその話になる?
「え?え~、2.11は俺休みだけど~」
「うそ?私その日と翌日ね、友達の結婚式だからって休み出してるよ」
「結婚式じゃダメじゃない?」
あやかは首を横に振りました。
「結婚式は翌日、東京まで行かなきゃならないからって二日出したの。2.11は夕方の新幹線だから大丈夫」
そんなこんなで2017.2.11がその儀式の日に設定されました。
そして迎えた2.11、夕方新幹線に乗るあやかのため、駅近いホテル、あやかと入りました。
今度は俺が極度の緊張に見舞われました。
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