いい子いい子をするように、後頭部を部長夫人に撫でられていました。
『何も考えなくていいからね?何も、いい?わかった?』
私はそれは部長のことを言っていると直感しました。
そして帰りの車の中で言われました。
『いい?今日だけの特別だから。またとか言うのはなし!約束守れる?』
約束破れば部長に言うつもり、そう思った私は、同意しました。
それから私は部長の顔を、まともに見れませんでした。
でも部長は私に、普通に接してました。
だから私は、部長や部長夫人のためにも、今置かれた社内の状況に負けてはいけないと、踏ん張ることが出来ました。
踏ん張っていると、周りの見る目も変わってきて、上司や先輩も態度が変わってきてました。
私に彼女が出来ました。
私が23の時、付き合いのある某会社に新人として入ってきた、同じ茨城県人の女性で、今の妻です。
当時20才でした。
三年の交際を経て、結婚となり、二人で話し合った結果、お互い地元に帰ろうとなりました。
そして結婚する報告を部長に私がすると、部長は仕事終わったあと呼び出され、あることを言われました。
『うちの嫁さん、充分役にたったようだ』
何のことかわかりませんでした。
私がふりではなく、わからない様子を見せました。
『俺が許可したんだ。お前、嫁さんにとんでもないお願いしただろ?』
ギョッとしました。
間違いなくあのことを言ってるとわかりました。
『いいんだ。嫁さんから聞いたときは驚いたが、希望叶えてやれと言ったのは俺だ』
『あのとき、社全体を見る力が俺になくて、お前に辛い思いさせた責任は俺にもある。それに俺も過去に嫁さんを何回か泣かせてるし。嫁さんもお前の気持ち、汲んでやりたかったようだから、許可したんだ』
辞めて二人で地元に帰ることも言いました。
『うちの会社で得た物を、向こうで発揮してくれたら、俺は満足だ』
快く送り出してくれました。
そして、部長夫妻は、仲人をかって出てくれました。
仲人をかって出てくれたお礼を、部長夫妻に言いに、妻と伺ったとき、部長夫人はそのときのことを妻に話したのです。
妻は嫌がるどころか、笑いながら聞いてて、お礼いい終えて帰るとき、いい方々ねと、帰りも笑っていました。
それ以降、部長夫妻、私と妻、ずっとお付き合い、当然エッチはなしですよ?してます。
子供の名付け親にもなってもらい、東京と茨城、近いようでもなかなか会長職が忙しく、会えませんが、仲良くしています
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