静香が出ていった後、俺もすぐに寝たのだが、誰かが俺の身体を揺さぶり起こしに来た。
まだ外は真っ暗、静香が出ていって1時間位しか経っていなかった。
瑞希だった。
ドアのカギはいつも開けっ放しだったから、勝手に入って来たらしい。
「ん?瑞希ちゃん?どうしたの、こんな時間に」
ベッドの脇に座り込み、モジモジした顔で俺の顔を見つめてる。
「どうした?」
もう一度訊ねる。
「声が……あの……あんな凄いの………」
寝ぼけていたのもあるが、何を言ってるのか理解出来なかった。
だが、モジモジしてる瑞希の手が股間を押さえてる事に気づき、俺はハッとした。
静香は、瑞希がいるのも忘れて、兄貴とセックスしていたようだ。
俺に抱かれた後、汚れた身体のまま兄貴に抱かれる罪悪感が、静香のマゾ性を高め、兄貴も知らないとはいえ、いつもより淫らに乱れる静香に興奮し、激しいセックスになるんだった。
瑞希は、その声を聞かされ、どうやら獣のように絡み合う二人のセックスも覗き見してしまったらしい。
しばらく俯いてモジモジしていたが、恥ずかしそうに呟いた。
「………ないの」
「え?何?」
あまりに小さな声だったので聞き返した。
「した事無いの………エッチ」
瑞希が俺の手を握りしめ、泣きそうな瞳で俺を見つめてきた。
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