珍しく叔母から電話が来た。
「どうしてる?」
というご機嫌うかがいに始まり、退屈な仕事の話をしていたら、
「ところで、今朝は何を話してたの?」
と訊かれた。
「いや、別に大した話はしてないけど」
と、はぐらかしたけど、叔母は何かを感じていたのかも知れない。
ここ2日、叔父は門の外に出て、私を出迎えてくれていたから、何かを察したのかも知れない。
「せっかくだし、ウチに寄って行きなさいよ」
「近所で変な噂が立ったら困るし」
言葉は優しいのに、私に向けられた感情を、冷たく感じた。
「分かった、次からはお家に寄らせて貰うよ」
「楽しみにしてるからね」
電話を切った後、私の中に畏怖と対抗心が芽生えた。
(私が出産したら、叔母には全て話してしまおう)
(叔父が亡くなったら、親族にも子供が嫡子である事を暴露してやろう)
私の闘争心が奮い起った。
今日は前回みたいに、受け身ではなく、私の方から叔父に迫り、全身にキスマークを付けて、叔母に返してやる!
娘になる前に、私は反抗期に入ったらしい(笑)
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