私は、何かにかこつけて見舞いに行き続けた。
行けば必ず体を拭いてあげるとカーテンを引いてしまう。
ちゃんと体は拭きます、と、おまけ。おまけが主になっている。
義弟も何も言わずに待っていてくれてる事が手に取るように解る。
これが欲しいんだもの、毎日。でも、隣の若者のことが気にはなる。
きっと変と思うに違いないとか、してることが判ってるんだとか。
思いつつも見舞いに行けば、おのずとカーテンを引いている私。
恥ずかしそうにして私を見てる義弟に、唇を重ねて始まるいつもの儀式になっていった。お互いのお手手のいたずら。
2ヶ月が過ぎ大胆になっていた。両隣に寝てる人がいなく
他の人の様子しだいでカーテンも引かずに下半身をベッドに押し付ける。それが合図。
義弟の手は伸び、私はいつもどうり手のひらに硬い物を包み込んでいる。
ある時に朝一番にお見舞いに行って、カーテンを閉めて楽しんでる時
義弟の名前を呼びかける医者。さっとカーテンを引いて開いた。雅か!
突然に主治医が来るなんて。義弟もこの時間に来るとは思ってもいなかっただろう。
逃げられない状態。お互いの手の。。。をきっちり見られた。
さっとカーテンは閉じられたが、後の祭り。
もう一度名前を呼びこっちの「はい良いです」でカーテンを開いて、
すみませんと赤面の主治医だった。主治医が帰った後には、
恥かしいのを通り越し私と義弟は見詰め合ったままだった。
又そのしてたことを続けた。
主治医は規約どうり?他の看護師に喋ってはいなかったらしく、
噂になるような事は無いみたいで、義弟は看護師と
和気藹々のようで楽しくやってる様であった。
私はそんなことを垣間見ると心の中で焼いていた。
やっとの退院。義弟の家でささやかな退院祝いに呼ばれ
「離婚してるのに良く義弟のお世話してくれ、ありがとう」
と元ご両親に頭をさげられた。そんなこんなにとても恥ずかしかった。
お見舞いに行き続けていたのは・・・ただ欲しかった事によりだった?
今自分でも判らなかった。「いいえ」とはにかんで頭を下げていた。
初秋の平日だった。
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