母をベッドに運びました。布団もないマットだけのベッドなので、母の身体を隠す物もありません。
虚ろながらも、息子に裸を見られている羞恥心があったのか、母は身体を傾け、胸は手で隠されました。
『ちょっと見てて。』と真由美さんは僕に言い、廊下を走ります。全裸のため、手を掛けることも出来ず、ただ隣に居てあげるだけでした。
真由美さんが戻って来ました。手にはタオルが2本持たれ、その一本は濡らしていました。女同士もあるのでしょう。
真由美さんは遠慮することもなく、母の片足を上げ、濡れたタオルで汚れた股間を拭くのです。
母のそこは、小さい時に見て以来でした。その時は陰毛ばかりが気になったのを覚えていますが、この年になるとやはりその奥が気になります。
真由美さんは母の片足を上げ、タオルで丁寧に拭き取ります。その度に姿を現す母のアソコ。真由美さんのモノより、興味深く見てしまっていました。
母は僕に気がつきました。真由美さんのタオルを太股で挟んでしまい、股間を隠してしまいます。
取られた真由美さんも、『そうやって、少し冷やしておき。』とだけ言い、その場を後にしたのです。
『あの娘とさせられた~?』、少し元気になった母が僕に聞いてきます。『してないよ。』と言うと、どこか安心したように目を閉じました。
しばらくして、『呼んでる。来て。』と真由美さんが呼びに来ました。『お母さん、立てます?』と彼女も気を使ってくれます。
母は身体を起し、真由美さんの持ってきてくれたバスローブに手を通します。母は僕ではなく、彼女に手を取ってもらい、階段を下りて行くのです。
撮影現場に着きました。母を叱っていた男性も、何事もなかったかのように、監督兼カメラマンの方と打合せをしています。
母を見た男性は、『お化粧。』と真由美さんに伝え、母は別室に連れていかれます。僕は待ち時間だと、喫煙所に向かおうとします。
すると、『お母ちゃんとキスするんだろ?歯くらい磨いて来い。笑われるぞ。』とあの年配の男性に言われます。
僕は歯ブラシをもらい、トイレに向かいました。
長い歯みがきとなりました。人生で、こんなに丁寧に歯を磨いたことはありません。やけに、『母ちゃんに笑われるぞ。』と言う言葉が響きました。
歯を磨き終わり、僕はたばこを吸う訳でもなく、喫煙所にいました。いつからか、ここが僕の居場所となっていたからです。
母の部屋の扉が開きました。やはり、先に真由美さん、そして母が姿を現します。お化粧はし直され、バスローブも新しいものになっています。
僕に気づいた母は足を止め、僕を呼びます。駆け寄ると『ごめん。』とだけ声を掛けられます。母も予想してなかったことが次々と起こってしまったからです。
いよいよ部屋に入らされ、ベッドには鮮やかなふかふかの布団が敷かれています。『親子、布団に入って。』と言われました。
『お母さん』『お兄ちゃん』ではなく、セットとして呼ばれるのです。母と並んで布団に入り、座りました。
カメラと照明が当てられ、確認をされます。母を見ました。両手を擦り合わせて、僕よりも緊張しているのが分かります。
『軽く合わせてくれる?』、監督からの指示が出ました。それがキスであることに、少しして気がつきます。
軽くというのは、『きっと、母の口紅が落ちない程度。』、自分なりにそう判断をします。
『しようか。出来る?』、声を掛けてきたのは母でした。もう、やらないと終わらないと諦めたのかも知れません。
『うん。しよか。』と答え、母に顔を近づけます。少したじろぎました。母の匂いがしてきたからです。
この距離です。嫌でも、昔から知っている母の香りがして来ます。それは、近付くほどに強くなり、唇が触れる頃には、母の口の息さえ匂って来るのです。
長年、刷り込まれて来たのかもしれません。口の息でさえ、『母のものだ。』となぜか分かってしまうのです。
唇と唇が触れました。DNAが騒ぐのか、『これじゃない。』的な気持ち悪さを感じてしまいました。同じ女性の唇でも、母の唇はこうも違うのです。
キスというよりも、終始重ねることに集中をしました。母の気持ちを考えると、こちらもそうなってしまうのです。
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