その時に見せた母の目は、今でも忘れません。男を誘うような母の目は麻薬で、身体中からアドレナリンが出て来るのが分かります。
鼓動は激しく、抑えも効かなくなり、何度も理性がぶっ飛ぼうとしてしまい、自分でも恐ろしくなっていました。
僕は、自分の母親に襲い掛かろうとしているのです。
それに対して、母の目は冷静でした。目の前にいる男の気持ちが一気に高ぶって行くのを全て見ていました。なのに、冷静で澄んでいるのです。
その目を前に、僕は目を背けてしまいました。『これ以上見るのはヤバい。怖い。』と勝手に判断をして逃げたのです。
しかし、アドレナリンは分泌し続け、目を背けても母の目が浮かんでしまいます。
母の手が一度だけ上下をして、握っていた僕の手を振りました。『なにかな?』と思い、母の顔を見たのが最後でした。
母のその顔は、全部分かっていたのです。もう全てです。『我慢しなくていいよ。』『来て。』『やりたいようにしなさい。』、もうどうにでも取れました。
母を抱き締めに行ったのは、その直後でした。勢い余って、床に崩れました。僕が普通でないので、母も必体勢を整えようと、いろいろと動き回ります。
僕は母の胸の辺りににしがみつき、なんの脈略もなく、ただ母の身体にすり寄ろうすり寄ろうとするのでした。
きっと、この時の僕の頭の中は、『好きだ、好きだ、好きだ。』とただそれだけだったと思います。がむしゃらだったんですね。
母の胸に何度も顔を埋め、気持ちそのままに、その胸を揉んでいました。その間、母の手は僕の背中に回って、ずっと抱き締めてくれていました。
僕のやりたいように、やらせてくれていたんですね。
どのくらい、その体勢が続いたのでしょうか。母の胸を揉んだことで、僕も段々と冷静になりつつありました。
そして、しばらくするとあれほどがむしゃらに胸を揉んでいた勢いが止り始めたのです。気づきました、もう僕に打つ手が無くなっていたのです。
『今、どんな気持ちだろ?』『嫌々なんじゃ?』『本当はこんなことされてくないのでは?』と母の気持ちばかり考えていました。
ただ抱き締めたまま、僕のやりたいようにさせている感じでした。そして協力もないだけに、僕は困ってしまったのです。
『あっちゃん、落ち着いた?もういい?』、母から声が掛かりました。ずっと無言だっただけに、その母の言葉には助かりました。
これが親子なのでしょうか、僕はさっきまであれほど求めていた母の身体を、スルリと離してしまったのでした。
『セックスさせてよ!』、こうデカい口を叩いていた僕でしたが、この大チャンスを自分からみすみす逃してしまうのでした。
そして、この代償は大きく、後に響くことになってしまいます。
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