その日から毎日のように風呂場での、母の無言の手コキは行われました。『気持ちいい?』と母が聞いてきたのは、もっともっと後のこと。
母と子供です。それ以上の関係には、なかなかなりません。
2ヶ月くらい経った頃でした。駐車場で男性と話をしている母。少し離れていたので、会話は聞き取れません。僕は息を殺して、小屋の中に潜んでいました。
しばらくして、エンジンが掛かり、車が出ていきました。出ていった後、外を見ると母の姿もありません。男性と出ていったのでしょう。
お客だと思っていました。どこか、別のホテルに行ったのでしょう。母は、その日長く帰って来ませんでした。
ここに来て、これほどの時間を一人で過ごしたことがありません。母のいない時間は、余計なことを考えてしまい、長く感じました。
駐車場に一台の車が入って来ました。小さいですが、シルバーの外車です。車は立ち去り、すぐにこちらに向かってくる足音がします。
8時間ぶりに会う母でした。お客を相手にしてきた母を見て、いろいろ考えてしまいます。感謝、軽蔑、どちらでしょうか。
ところが今回の件は、僕の想像を越えていました。
次にシルバーの外車が現れたのは2日後でした。母は出ていく準備を始め、僕は成り行きを見守ります。
外車の扉が開き、母も小屋を飛び出します。その時、初めて男性の姿が見えました。僕よりも10歳くらい上の男性でした。母より、かなり若いです。
男性は、母を通り越して、こちらに向かって歩いて来ます。小屋を覗き、僕に頭を下げたので、僕もそれに答えます。
すぐに車に向かい、『智恵子、行くよ。』と母の名を呼び捨てにします。彼は、わざと僕に聞こえるように言ったのかも知れません。
母は僕を気にして、何も言わずに乗り込みました。
この男性と出掛ける母は、どこか浮かれていました。いや、逆に浮かれたいのを我慢しているのが分かってしまいます。
好きなのかも知れません。僕には、あまり面白くありませんが。
『ここのホテル持ってる人。』、母から聞いた時驚きました。男性は、この会社の専務さん。時期、社長だったのです。それを聞いて、嫌な予感はしました。
その予感は当たってしまいます。こんな小屋に住まわせてもらっているおばさんなど、遊ばれてるに決まってます。
専務さんには、嫁も子供もいました。母は定期的に連れ出され、性のはけ口にされただけでした。結局、この小屋を出るまで、母は遊ばれ続けるのでした。
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