最後にもう少し書く。
「あなたが小さい頃、頭に大怪我したでしょ、またそんなことが起きたらと思ったら、嫌なの。あなた達が口論するだけで思い出して怖くなる。」と、お袋は言っていた。
俺は3歳になる直前ごろ、兄貴とおもちゃの取り合いをしていて、大怪我をした。
自分では細かいことは覚えていないが、後で聞かされた話では、兄貴の持っているおもちゃを力いっぱい引っ張ったら、兄貴が根負けして離したらしい。
おふくろが見ている前で、俺はそのまま仰向けに倒れ、テレビ台のガラス扉に後頭部から突っ込んだらしい。
ガラスが割れて血だらけになり、救急車で病院に運ばれて計11針も縫った。
今は髪の毛に隠れて分からないが、触るとギザギザのすごい傷跡がわかる。
お袋は救急車を呼ぶとき、電話口で家の住所を思い出せないぐらいパニクったそうだ。
いつもできるだけ兄弟を平等に扱おうとしているのには気づいていたが、理由はそこにあったのか。
だから、兄貴とお袋の関係を知って「俺にもやらせろ」と怒ったとき、やけに素直に従ったのだ。
俺は今までちゃんとした恋愛らしいことを、したことがない。
何度か女の子を抱いたが、やらせてくれたから抱いたのであって、好きになったわけではなかった。
もちろんお袋は母親として大好きだ。
でも、よがり狂って何度も逝く姿を見るのはもっと好きだ。
逝かせて逝かせて、ぐったりと幸せそうな顔をしてしている顔を眺めていると、胸が熱くなる。
これは歪んだ愛情かもしれない。
世の中のカップルや夫婦がSEXしている時の気持ちはよくわからない。
ただ、少なくとも、俺のおふくろに対する気持ちは恋愛とは少し違うと思っている。
そこが兄貴と違うところだ。
お袋が泣いた理由を聞いて安心した。
あとは俺が説得して、兄貴が自分の気持ちにどう折り合いをつけるかだ。
三人で、この愛の形をうまい具合に続けられれば良いなと思う。
長々と書いてしまったが、また一年ぐらいしたら、三人がどうなったか報告したい。
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