「お客さん、大丈夫?」
と、女の子が聞いていたので、
「すいません、この娘、初めての銭湯でビックリしたみたいで、」と番台の方を目配せしたら、
「お父さぁん、私が番台代わるよ」
と言ってくれた。
私がオジサンに笑顔で会釈したら、拝み手で応えてくれた(笑)
「もう大丈夫よ!」
「アナタも、裸を見せたぐらいで泣かないの!」
と叱ったら、落ち着いてくれた。
いきなり、初対面の異性の前で服を脱ぐのだから、彼女にはショックだったのかも知れない。
洗い場で身体を並んで流していたら、未だにオドオドしてたから、私が義妹の背中を洗ってあげた。
「大丈夫?」
って聞いたら、
「ごめんなさい、最近、不安定で、よく泣くんです」
(マタニティーブルーかな?)
と思ったので、
「気にしなくて良いよ。お母さんになっても、貴女は可愛いんだから」(笑)
って慰めたら、
「ありがとうございます」
と言って機嫌を直した。
「貴女も弟が初めてだった?」
って聞いたら、黙って頷き、驚いた顔で振り返った。
私は微笑みながら、首を縦に振って、
「そう、私も同じ、私も弟が初めてだった」
と答えた。
黙ったまま、彼女は身体を洗い続けた。
(怒ったかな?)
と思ったけど、
「今度は、私がお姉様のお背中を流させて下さい」
と義妹が言った。
「私、あの人(弟)の事を愛してます。」
「妊娠した後で、お姉様の事を聞かされ、お姉様からもお話を聞いて、まだよく判らないけど、私は正直なお姉様が大好きです」
と言ってくれた。
何だか、胸にこみ上げてきた。
「あれ?シャンプーが目に入ったかも?」
「わたしも」(笑)
家族は裸で語り合うのが一番。
義理の姉妹も、裸で絆を紡ぐのが良い、と思った。
「お風呂を出たら、牛乳を奢るわよ?、湯上りには、牛乳が一番だからね」(笑)
と言って、身体を流し終えた後で、二人仲良く湯槽に浸かった。
妊婦の軟らかい乳房が、お湯に浮いて揺れていた。
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