大切な人が愛した人の「生命の灯火」が消えようとしていた。
「少し考えさせてくれ」
「ダメ、すぐにでも決めて」
「どうして?」
「だって、もう時間がないでしょ?」
と私は真剣に詰め寄った。
「本気なんだね?」
「うん、でもお兄さんの為だけじゃなく、お姉ちゃんの為でもあるし、私にとっては最後の機会になると思う」
「最後?」
「うん、私、一度だけ堕胎した事があるの」
「産みたかったけど、就活しなくちゃいけなくて、大切な人の赤ちゃんを堕ろしてしまったの」
「人工中絶したって事?」
「そう、だから一生結婚しないって決めてたの」
「でも、お姉ちゃんが泣いてる事を知って、お世話になった人の為に、恩返しがしたいの」
「………」
「お兄さん、私を抱いて下さい」
「………」
しばらく沈黙した後、
「君を抱くのは、人工受精って方法もあるけど、」
「お兄さんは、私を抱きたくないの?」
「お義兄さんやお義姉さんの事を考えると、」
と言うので、
「迷ってる暇なんてないでしょ?」
「私が抱いて、って言ってるの!」
叔父は俯きながら溜め息を洩らした。
「一緒に、お風呂に入りましょ?」
「どうして?」
「私を娘にしたいなら、父親として一緒にお風呂に入ったって、おかしくないでしょ?」
「それは、」
「早くして!お姉ちゃんが起きて来る前に!」
半ば強引に叔父の腕を引っ張って、浴室に向かった。
本心では後継ぎを欲しがっている癖に、遠慮する叔父の態度に、私はイライラしていた。
「こんなの間違ってるよ。もっと自分を大切にしなさい」
叔父の偽善に、私の怒りが爆発した。
「お姉ちゃんに赤ちゃんを抱かせてあげたくないの?」
「何度もお医者さんに、大事なアソコを晒して、お兄さんの子供を産みたいって、頑張ったお姉ちゃんの気持ちが分からないの?」(怒)
興奮した私は、涙声で訴えた。
「ごめん、ありがとう、泣いてくれて、」
涙を溢して泣いてる叔父を、私は抱きながらキスをした。
着ていた服を片手で脱ぎながら、脱衣した服で涙を拭いた。
「どう?私を抱く気になった?」
「きれいだよ、りんちゃん」
と言うと、叔父もキスを返して服を脱いだ。
元旦の昼過ぎ、セックスまでには至らなかったけど、叔父と私は家族の絆を、裸で確かめ合った。
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