コロナ禍で、私も弟もリモートワークになり、結婚して子供のいる弟は、副業に宅配サービスを始めた。
結婚してから弟とは、なかなか会えなくて、私もカレを作ったり、別れたりを繰り返した。
(今年辺りは、結婚でもしようかな?)
と漠然と考えていたら、外出自粛とかで、出会いに警戒する動きが世の中に蔓延した。
最初は、リモートワークに忙殺されていたものの、馴れてしまえば、外出する口実もなくなり、暇になった私は欲求不満を募らせていた。
気晴らしに、仮想空間で妄想セックスしても、虚しく思っていた。
そんな時、弟に電話したら、
「この配達が終わったら行くよ」
と言ってくれた。
「多分、35分で行けると思う」
(何で細かい数字?)
って思ったけど、「職業病」だとスグに気づいた。
「待ってるね」
と言った後、急いで部屋を片付けて、メイクをした。
マスク生活で、目元以外をメイクするのは久しぶり。
ピンポン
とインターフォンが鳴り、玄関へ迎えに行くと、ヘルメットに防寒着を着て、背中に大きなバッグを背負った弟が
「久しぶり」
と言った。
玄関でヘルメットと防寒着と手袋を外した弟に、アルコールで手を消毒させて、私は着ていた服に除菌スプレーをかけて、ハンガーに吊るした。
「寒くなかった?」
って聞いたら、
「慣れたから平気」
と言うので、手を握ったら凄く冷たくなっていた。
「お姉ちゃんの手は温かいね」
と言うので、私は弟の身体を抱きしめて温めた。
そして、、、
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