お昼前に芦原温泉に着きました。送迎のマイクロバスで旅館へ。
まだ部屋に入れなくって、三人で町の散策することにしました。
食事を済ますと、私達、小さな土産物屋さんに。まだ息子、すねていました。
「早く部屋行こうよ。」
「そんなこと言っても、まだ入れないんだから。」
「土産物見たってつまんないよ。」
「父さん、一人でお留守番よ、いいもの買って帰らないと。」
主人、お酒飲めないので、私、甘いお菓子を探していました。すると、店の隅で、息子、嫌がる夏子の手を引いています。
「な、何してるの?」
「そこのトイレ、男女共用だから一緒入ろうって。」
「あなた、何考えてるの。」
偶然、お店の中は、私達だけです。それに、トイレはレジの方から見えません。だからといって。
「母さんが、悪いんだよ。意地悪するから。僕、旅館まで我慢できない。」
「待って、夏子をはなして、代わりに母さんが入るから。」
「ほんと?」
「ほんとよ、今度は絶対うそじゃない。」
私、誰も見てないこと確認すると、息子とトイレの中に。
「さあ、早く脱ぎなさい。手でしてあげる。」
私、トイレットペーパーをいっぱいとりました。
「手なんかじゃ嫌だよ。」
息子、スカートに手を。
「ま、待って、ここで?」
「母さんが、悪いって言ってるだろ、僕怒ってるんだから。」
「わかったから、だったら、せめて、せめて、ゴムだけ着けて。」
息子、便座に手を着かせると、後ろから。私、声をこらえるのに必死でした。
きっと夏子、心配しながらトイレの前に。
それはすぐに終わりました。私、息子のゴムを外し、綺麗に身体を拭くと、トイレを出ます。
「ごめんね夏子。」
「おばさん、待った?次おばさんの番だよ。」
「え?何言ってるの?」
息子、夏子の手を引くと、中に。
どうして?私、理解できず、トイレの前で立ちすくみます。
トイレ中から、微かに夏子の悲しい声が聞こえてきました。
※元投稿はこちら >>