母と2度目に会ったことは、育ての親には一切言いませんでした。
「本当のお母さんと会えて良かったね」と育ての親は心から喜んで
くれましたが、私としては見返りを求めない無私の愛情を注いで育
ててくれた育ての親に対し、「普通に母と接するのは申し訳ない」
と
いう気持ちがあったからです。以降、29歳で一人暮らしを始める
まで、母と連絡は取り合っているものの、実際には会っていないと
いうテイを、育ての親には見せていました。
母と2度目に会って以降、恥ずかしい話ですが「女」としてしか見
れなくなりました。付き合っていた彼女もいたのですが、セックス
をしていても、想像するのは母の裸体。寝言で母の名前を言ったら
しく、「〇〇(母の名前)って誰?」と彼女に追及され、喧嘩に
なったことも。結局、彼女とは別れましたが。
2度目に会ってから週1のペースで母には電話連絡していました。
「体調大丈夫?」と気遣うふりをしては、母の声を聞いてしごくこ
とも。本当にとんでもない息子ですね。
29歳になって一人暮らしをするまでは、母と何もありませんでし
た。やはり育ての親への思いが障壁となり、何もできなかったのだ
と思います。ですので、一人暮らしを始めたことで、その障壁が
取っ払われました。
一人暮らしを始めて2週間後、いつものように「今週末、出張する
ので、遊びに行くね」と母に電話し、母も喜んで「また料理を用意
しておくね」と。その時にはもう、母とやりたくてたまらない状態
でした。でも、中学校で教師をし、再婚もしていなかった母ですの
で、そんな堅い母と出来る訳も無いとあきらめの気持ちが勝ってい
ました。母は定年まで5年の55歳になっていたと思います。
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