目が覚めると、隣に母が眠っていた。布団を深く被り、潜るようにして寝ていました。
起き上がると僕は全裸でした。とりあえず浴衣を羽織り、窓のカーテンを開けます。
開くと朝の光が射し込み、完全に朝であることが分かるのです。
テレビをつけます。北海道のローカル番組をやっていて、天気予報は「晴れ。」のようです。
テレビの音で母が目覚めたらしく。布団から顔を出すと、「何時ー?」と聞いてきました。
「6時40分。」と答えると、何も言わず身体を丸めるのです。低血圧で寝起きは悪いのです。
30分くらい経って、母が本格的に目覚めます。布団から出てくると、上半身は裸。
「浴衣とってー。。」と言われて渡してあげますが、見ていると下半身も何も履いていないようです。
膝で歩きながら下着を見つけると、「見ないでよねぇー。」と言って、身に付けていくのです。
7時30分になると、低血圧の母の身体も起きたようで、「ごはん行くよー。」と声を掛けられます。
ホテルのレストランに着きました。先にいた社員仲間から、「おはよー。」と挨拶をされます。
母はしおらしく、丁寧に「おはようございます。」と返し、朝食のバイキングを取りに行くのです。
取ってきた料理をテーブルに起き、母と二人で席に着きます。周りには仲間数人の姿がありました。
「おはようございますー!」
僕と母に声を掛けて来たのは、旅行会社の添乗員さんでした。
僕達のテーブルに食事を置き、相席を望んだようです。
とても明るい方で、「よく眠れましたかー?」と笑顔で聞いて来ました。
「いいホテルですねぇー?温泉もよかったし、ぐっすりでしたー。」と明るく答えた母。
「ああ、温泉なら、朝も入れますよー。」と気を使った添乗員さんは母にそう説明してくれます。
そんな二人の話を聞きながら、僕は「まさか、僕達がセックスしてたなんて、絶対に思わないわなぁー。」なんて考えたりしてしまうのでした。
集合時間の9時。集まりもよく、バスは定刻前に出発をしました。
すぐに予定の土産物店に着き、そこで買い物をするのです。
カニを含めた海産物ばかり。さすが北海道です。荷物を増やさないよう、全て郵送してしまいます。
そして、10時30分。バスは日本ハムファイターズの本拠地である「札幌ドーム」に到着をしました。
ここで、上司からこれからの説明がされます。相変わらずのぶっきらぼうなしゃべり方でした。
「午後6時半にはチェックインしてくれ。宴会は7時からや。遅れるなよ!」
1/3は野球観戦をするため、1/3は自由行動のために、ここで降ろされるのでした。
タクシーはすぐにつかまりました。知らない街を眺めながら、10分ほどで到着をします。
先にコンビニで食事を買い、少し歩くと、この旅行のメインイベントであるラブホテルが見えて来るのです。。
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