母は、「ちょっと休ませて。。」と言って、ベッドに伏せました。
身体の中から出てくる僕のモノを気にしてか、足の間にバスタオルを挟み込んでいます。
僕は一人にされてしまい、「童貞卒業」の余韻もないまま、母の隣に転がるのです。
後ろから母の身体に手を回すと、「触らんとってー。。一人にして。。」と言われました
それでも抱き締めようとする僕を、母は何も言いませんでした。
母の背中を見ながら、「童貞卒業」の余韻に浸ります。考えていたよりも、ずっと簡単とさえ思います。
「みんなしてることよー。」と言っていた、母の言葉を実感するのです。
「初めての人は、この人。。」、目の前に眠る母を見て、なにか特別な人のようにも感じています。
そして、感じたのが母の細さと小ささ。体重は40キロ程度だと思われます。
母が体重の測定をしているのを見たのは、もう10年も以上も前のこと。
針は40キロで止まっていました。それからスタイルは変わりませんから、きっと今もその程度です。
身体のあちらこちらで骨が浮き出ていて、お尻も小さく、足なんかガリガリ。
そんな母でも、大きく感じていたのですから、母親の存在感というものは凄いのだと思います。
「マサくんー?お車行ってさぁ、服取って来てくれなーい?お母さんのも。。」
そう言われたのは、一時間近く経ってからでした。言われた通りに車へと向かいました。
戻って来ると、母はシャワーを浴びていました。「おかえり。マサくんもおいで。」と言われます。
僕も母も、身体は汚れているのです。
お風呂から出てきた僕たちには、やらないといけないことがありました。「アリバイ作り」です。
父と弟には、「お葬式に行って来ます。」と言って、出て来ています。
持ってきた礼服がそのままでは、やはり都合が悪いのです。
母も僕も一回礼服に腕を通し、子供のように無邪気に飛び跳ねています。
「まだまだー!」と言う母と一緒に、礼服を萎らせるために動き回るのです。
「アハハ。。。」と二人で笑い、踊りまくっていました。
そして、午後2時。夢のような時間は終わりました。母と息子に戻るために、家へと向かいます。
※元投稿はこちら >>