「お風呂入れるねぇー?久しぶりにマサくんと一緒に入ろうかぁー。」
お風呂のお湯を入れに行く母。ここでも、僕のために言葉を選んでくれているようです。
帰ってくると僕の隣に座り、「ちょっと貸して?」とテレビのリモコンを取上げます。
そして、テレビはアダルトへと変更されます。母は画面を直視します。ちょうど、女優は熟女の方。
画面から流れるおばさんの、「アァーン。。アアーン。。」を観ているのです。
僕は画面よりも、それを観ている母に興味を持ちます。あの母がアダルトを観ているのです。
そんな姿など見たこともありませんから。母も人間なんです。
少し気まずくなり、僕はテーブルにあった番組表を手に取ります。
放送しているアダルトチャンネルの番組表です。ペラペラとめくって眺めていると。
「この女の人、いくつー?」と母に聞かれます。「五十路」の文字が見え、「50歳だって。」と答えました。
すると、「50のはずないやろー!こんな50、居ないわぁー!」と言っていました。
アダルトなんて、そんなものです。
お風呂が入りました。母はバスタオルやローブを持ってお風呂へ向かいます。
まごまごしていた僕にも、「入ろー?」と声を掛けてくれました。
母は気にすることなく、服を脱ぎ始めていました。僕も脱ぎますが、動作はかなり遅いです。
そんな僕を見て、「エッチビデオ観て、大きくなったんでしょー?」と笑います。
「そんなことないわー。」と言い返すと、僕の脱衣のスピードも上がるのです。やはり僕の母です。
母と初めてのお風呂、そして初めての全裸同士。それなのに、そんな気はしません。
いろいろと経験したことで、二人裸でいることが不自然ではなくなっているようです。
浴槽に浸かると、目の前には全裸の母が座っています。初めて照れくささを感じます。
「エッチなことはベッドでしようねぇー?ここで変な気は起こさないでよー?」
先に言われました。その言葉に救われました。「ここでセックスしない。」とわかると落ち着けたのです。
長風呂の母に合せようとしていた僕。しかし、「先にあがり。」と言われ、風呂場を後にします。
そんな僕に、母は声を掛けます。
「マサくん、先にベッドで待ってて。お母さんを待ってて。」
真面目な顔をした母でした。おちゃらけてない、本気の目でした。
母も、その時が来たことを感じているようです。
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