2階の仏壇の部屋には、2組の布団。それぞれの思いを胸に、明日に備えて眠りにつきます。
「ねぇ?一緒に寝ない?」
小さな常夜灯がポツンとついている暗がりの中で、母に声を掛けました。
母は、「明日ー。明日よー?そっち行ったら、ベタベタ触ってくるでしょ?」と断られます。
それでも、「触らんよー。並んで寝るだけやし。。」と言ってみたのです。
部屋の灯りがつきます。母は立ち上がると、自分の布団を掴んで僕の方へと寄せました。
再び電気は消され、「並んで寝てたら、お祖母ちゃんが驚くでしょ?」と言われます。
抱き合って眠ることは、危険。布団を近づけることが精一杯みたいです。
手の届くところに母がいます。明日、セックスをするのですから、もう僕のモノみたいなもの。
それでも手は出せません。母とした約束です。悲しいけど、彼女は僕の母親なのです。
そして、眠りにつき掛けた時でした。
「マサくんさぁー?」と母が声を掛けて来ました。眠気は遠退き、「なに?」と答えます。
「女の人とか、初めてー?まだしたこととかない?」と聞くのです。
「正直に言っていい?まだないよ。」と答えると、「そっかー。」と気持ちのこもってない返事。
母も眠いのです。
すると、向こうをむいて寝ていた母が、ゴソゴソとこちらに向きを変えます。
そして、「ちょっとだけだけど、一緒に寝ようか?」と言ってくれたのです。
母の布団が開き、その隣へと招かれました。母の手は、子供のように僕を扱います。
二人並んで眠るのです。
母のする呼吸が聞こえていました。身体が硬くなって、とても眠れません。
呼吸をするのにも気を使います。二人で眠ることが、これほど困難だとは思いませんでした。
そして堪らず、「ゴホッ。」と咳ばらいをすると、母が僕の方へと身体を向けました。
肩には母の顔が、胸には母の手が乗せられたのです。
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