お祖母ちゃんの家から帰って来てから、母の態度が変わりました。
明くる朝は、部屋の外から「起きなさいよー!」、次の日も同じでした。
それは明らかに朝食を食べている父や弟に聞かれており、日課を期待する僕も起きるしかありません。
「今日はしない?」
母に聞くと、「なにがよー?」と惚けられてしまい、突然の冷たい態度に僕は何も言えなかったのです。
「やはり、あの時の僕はおかしかったんだ。だから愛想をつかされた。」と、母の心がわりを感じるのでした。
そして、水曜日の夜。部屋に現れた母から、「今度の土曜日と日曜日、開けておいてくれる。」と声を掛けられます。
3日行われなかった日課、まだ母の言っている意図が掴めません。
金曜の夜。家に帰ると、そこには黒の礼服が吊るされていました。
「おかえりー。マサくん、お母さんとお葬式に着いて来てくれる?」と母が僕に言います。
父や弟にも聞こえるように説明をされますが、故人は誰も知らない方。
それは当然でした。母の生家の近所に住む方のお葬式のようです。
僕と母は2週続けて、お祖母ちゃんの家へと行くことになったのです。
土曜日の夕方。僕と母は、お通夜に向けて家を出ました。
もちろん、そんなの嘘だと分かっています。前もって言われていたのですから。
「どこ行くのー?」と聞く僕に、それでも「お祖母ちゃんのところよ。」と母は答えるのでした。
着いたのは、本当にお祖母ちゃんのおうちです。「ほんとに葬式なのか?」と思ったりもします。
しかし、母はくつろぎ始めるのを見て、お通夜などないことを確信するのです。
そして、その夜。
「冷たくしてゴメンねぇー?」と母から謝れます。僕は「なにが?」と返します。
しかし、「お母さん決めたから。マサくんとセックスしてあげる。もう決めたから。」と言ってくれたのです。
突然のことに心の準備が整いません。ただ、母の話には続きがあります。
「お母さんも一生懸命に考えたことだから。マサくんがお母さんのこと好きって言ってくれてるから、なんとか答えてあげたいと思ったの。」
「ただ、期待とかさせちゃって申し訳ないけど、今日じゃなくて、明日よ。マサくんも準備が必要でしょ?お母さんも、ここはちょっとねぇ?」
ついに母との初めてのセックスが決まった瞬間でした。
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