全裸のまま、思い立ったように持ってきたバッグに手を掛けた母。
しかし、その中のモノを取り出すのには、少し時間が掛かりました。
先に下着を入れたポーチを一度取り出し、意を決して白いタオルに包まれたモノが出てきます。
少しにらめっこをしたかと思うと、ようやくそのタオルを広げて、僕に気づかせるのです。
『マサくん、これ知ってるー?。。』
母の広げた手には、カラフルな色をしたバイブレーターが乗っていました。
やはり出した母も恥ずかしさもあったのでしょう、戸惑った顔をしています。
『オモチャ?』
昨日見たのに、僕は知らない素振りで答えました。母も、『うん、そう。。』とだけ答えるのです。
母はここで吹っ切ります。もう自分でやったこと、引き下げれません。
『これで女の人のアソコを刺激して、気持ちよくするのー。。そういうモノ。。』
ちゃんと説明までして、いかがわしさを少しでもやわらげようとするのでした。
母はベッドに戻ると、何も言わずにソレを僕に手渡します。
マジマジと見たそれはカラフルな色をしてはいますが、形はもう『チンポ』そのものです。
亀頭があり、くびれがあり、根元には玉のような形もしています。
昨日は気がつきませんでしたが、途中から2本生えていて、それは明らかにアナルを刺激するものでした。
テレビでは、相変わらずAVが流されていました。バイブを目の前にし、二人の会話が止まります。
バイブを渡したのに誘えない母、バイブを手にしたまま行動を起こせない僕。
とこかぎこちなくなってしまい、もうテレビに目を向けるしかないのです。
そんな僕達を救ってくれたのは、そのAVだったのです。
『チンポ入れてぇー。。チンポ欲しい。。』
そう言って、AV女優さんが一人でバイブを持って遊び始めたのです。
おかげで母との距離が離れてしまい、もうなかなか顔も見れません。母も同じだったと思います。
しかし、その姿に母が笑い始めました。見ると、涙を流すほどに笑っています。
この緊張感に耐えられず、更にタイミングよくバイブオナニーが始まったことで、面白くなってしまったのでしょう。
笑い始めたのです。
『どうしたのよー?』と声を掛けると、また強く笑ってしまいます。
『だってー。。だってー。。アハハハハ。。』ともう止まりません。緊張の糸が切れたのです。
『だってー。。だってー。。このタイミングでそんなこと始めるんだものー。。笑うやろー。。』
母は笑いました。と言うより、笑ったことを利用しています。
恥ずかしげもなくバイブを出したことを、もう笑い飛ばしていたのです。
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