朝方は少し肌寒いのか娘は抱きついたまま起きよう
とはせず、私に抱きついたままだった。トイレに立とうと
起きたらやっと離してくれた。そのままコーヒーを沸かす
娘もちょうだいと言ってきた。2杯分のコーヒーが
テーブルの上に並んだ。娘は私の寝巻きを上だけ着て
下はパンツのまま、セクシーな姿だと思う
ブラックのコーヒーをフーフーしながらチビチビ飲む
本当の目覚めのコーヒーを味わっているのだと感じた
「ちょっとだけコーヒーが美味しいかも」
そうやって大人になっていくんだろうな、なんて一杯の
コーヒーで一々感動を覚えるこの頃です。
朝食は昨日買っておいたサンドイッチを食べた。
娘はさっそく勉強を始める。たくさんの本とノート
それらをテーブルに並べ難しい顔しながら解いている
時折私に質問したりして進めていって、2時間ほどで
全部片付いたようだ。予習までしっかりとこなして。
その間私は飽きもせず眺めている。娘の娘らしい姿
学生の学生らしい姿が新鮮だった。でもこの後抱くんです
これが私たちの関係なんですよ。お互い決まったかのように
寄り添い始める。そして乱れる。娘が女に変って行きます
ことが終わり横になったまま音楽を聴く。サザンの昔の歌
「この歌好き。」
私も大好きな歌が娘と同じだったようでなんだか嬉しい
つれない思いがあなたにわかるの?なんて歌ってる
娘のしぐさで本当に心まで溶けそうになる。
そんな雨が降り出した秋の午前だった。
「お父さん・・・今でも受け止めてくれる?」
唐突な問いだった。何の事かわからなかった。
「帰りたくない・・・一緒にいたい・・・」
「わがままかな、やっぱり・・・」
寂しげな表情でポツリポツリ語る。母親が嫌なわけじゃない
ただ私と居たい。それだけだ。頑張れるのは私がいるから
そう言って涙を流す。溢れた涙が綺麗だった。愛おしかった
まだ1年生、早すぎたかもしれない。いや早すぎた
女の顔をして見つめられると抱きしめるしかないだろう?
私は娘の願い、思いを受け止められるだろうか
娘は近い将来一緒に住めると思い、今がんばっている
その時受け止められるのか自分に自信が無い。
今日は笑顔で帰っていった。バイバイと手を振り消えていく
秋の雨が少し肌寒さを感じさせた
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