夕食は家でとるようにと親父に言われたと言うので6時には送って行った。
帰りの車で眠ってしまったのでコンビニのパーキングで車を停め起こさないように寝かせ、目覚めたあとまた移動した。
「クリニックでのこと、聞かないの?」と言う。
「聞いてほしいのか?」と答えると俯いたまま顔を左右に振った。
「なら聞かねえ……忘れようぜ」俺がそう言うと頷いた。だからもうここでも書かないことにする。書き残さなくても想像の通りの話なのだから。
「類は友を呼ぶ」とはよく言ったもの。親父の後輩も年端も行かない子供を抱いて喜ぶ性癖なのだろう。そんな奴がレディースクリニックを開業してる、そんなの悪い冗談としか思えない。
確かにすでに相手にする子供は既に妊娠していて中だしをしても大丈夫だし、そのあとすぐに堕胎するんだからという理屈はあっても……人としてナカナカできるもんじゃなかろうに。
診察室で妹にどんな屈辱を与えたのかはわからないが「話したくない」ほどの事をされたのは間違いないだろう。車の中で顔を背けて声をおしコロし流した妹のあの涙が全てを物語っている。抵抗してもしも施術を受けられなければその後どうなるか当然妹にもわかっていたはず。何を要求されても受け入れるしかなかっただろう。
わずか14の子供にこんな思いをさせた俺も、親父も、そしてあのクソ野郎も一切まとめて地獄行きだ。
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