経緯はどうあれここまで検挙逮捕もされずに来た事が奇跡に近いというのにまだ懲りずに患者に手を出すのか。
それだけじゃない。その夜の話には俺が気づかなかった事実もあったのだが……
遠目にチラッと見えただけだが家の玄関で親父に手を振った女の子はレナと同じくらいか、もしかするともっと幼いかも知れないような子だった。親父が出ていってから間もなく家の灯りが消されたところをみると他に家族は家に居なかったのかもしれない。そういう日を狙って親父は一人で留守番をしている少女に、いや、幼女に良からぬ事をしに通っているのだろう。これは確信に近い。もちろん新ママもそう思っているのだ。
新ママよりも妹のほうが親父のクリニックに関しては出入りも多く情報は細かく正確なので妹に聞くのが本当はいいのだが新ママが俺のアパートに戻る道すがらに話した所によると叔父はどうも妹も連れてあの家に行くことがあるようだと言うのだ。
俺の推測が正しければこれは……
親父は妹を連れてあの子とあの家で何を……
これでは妹に親父と二人で出掛けた時の事を問いただしても何も答えないはずだ。
全てが一本に繋がった気がするがもちろん気分は最悪だ。
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