「まるでレナのほうがよかったみたいに聞こえるけど」新ママが笑って冷やかす。
「つかさ、よくここまで教えたよな……」
レナの眠りは異常に深い。一旦眠りに入ると体を起こしてもひっくり返してもまったく目覚めない。やるで赤ちゃんのように眠るのだ。そして尿を漏らす。本当に赤ちゃんと同じだ。
新ママが自分のバッグからオムツを取り出して俺に手渡す。「お願いしてもいい?、眠ってるときのオシッコはパットじゃ吸いきれないから」
オムツを履かせるのは初めてだったが今のはパンツと同じだということを恥ずかしながら初めて知った。てっきりまずお尻の下に敷いて履かせるものだと思っていたのだ。
履かせてみると何だかものすごく可愛く見えた。
その間に新ママはシャワーを浴びていたが結局レナはパンツを脱いだだけでまだ服は着ていたままだった。
アイボリーに黒のラインが交差したチェック柄のフレアースカートをお腹まで捲り上げられてオムツを履いて熟睡するレナの姿をレナの横であぐらをかいて眺めていた。白地に赤と青のドットが散りばめられた短いソックスとオムツとの間に見える形のいい二本の今時の子供らしい長い足を撫でてみたがやはり目覚める気配はなかった。
オムツをヘソの下に指を入れて捲り下ろしてみるとちょうどお漏らしが始まっていた所だった。
少し前に俺の口にしたばかりだと言うのに割れ目からジョロジョロと流しだしている。割れ目が閉じているので布を被せた蛇口からでも出るような広がったお漏らしだ。
慌ててオムツを上げると「んん~、、」レナが寝言のように小さく呻いた。夢でもみているのだろう。
新ママがいつの間にか後ろにいて俺たちをみていたらしい。
「レナがかわいい?」声をかけられて今更ながら急いでレナのスカートを下げてレナのオムツを隠した。
「いいわよ見ていても」と言う。
レナが起きたら俺と二人でシャワーを浴びてくればと新ママが意味深な目を俺に向けて言う。
レナが目覚める前にと思いここで妹との約束を果たすことにした。
「ママに話があるんだけど、聞いてくれる?」切りだした。
「なんだか……あまりいい話じゃなさそう……」察しがいい。
「あのさ、……今日もものすごく楽しかった……でも、妹と約束したんだ。あいつとずっといっしょにいるってさ……」
「うん……そうなんだ…夫婦みたいに?」察しがいい。
「レナは可愛いしママもとても素敵だし、でもね、」
「うん、私たちとはセフレの関係でいたいってことね?」本当に察しがいいのだ。年の功というやつか。
深刻な顔をしていたはずの俺ににっこりと微笑んで
「はい、これからもレナとママをよろしくお願いします」と言う。
「いいの?……」拍子抜けした俺が答えると
「もちろん、パパと妹ちゃんとレナと私の五人家族で仲良くしましょ?……レナと私は今、凄く幸せ……これ以上は望まない」そう言った。
「これ以上はのぞまない」という言葉に胸が詰まった。
俺などが言うことではないが幼い娘に満足な食事も与える事ができず、働いても働いても増えるばかりの借金地獄。親父のクリニックに初めて来たときには新ママの顔はやつれて頬骨が張るほど痩せていたのだと親父が言っていたが今は美しさを取り戻している。
その状態でもレナだけは痩せさせなかった母親だ。
そこは新ママを俺は尊敬している。
施設にいる障害を抱えた自分の妹も守ってきたのだ。女一人で容易な事ではなかったはずだ。誰一人として親父に媚びたとこの女を責めることなどできるものはいない。
これからも俺はこの母娘を支援していこうと思っているのだ。
「ありがとうママ。俺なんかで良ければいつでも今日みたいにお相手をさせてもらうので……」
新ママが俺の手を握ると「なあに?あらたまって、こんな若い男がセフレだなんて自慢したいくらいだわ」
レナがむっくりと起き上がった。
「レナ、お兄ちゃんとシャワー浴びておいで、お兄ちゃんがレナを洗いたいって」俺を横目で見てクスッと笑う。やはりレナに似て可愛い……あ?、逆か、ママにレナが似ているのか。そんな事を考えながら手を差しのべるとレナも手を伸ばしてくれた。
少しずつ、少しずつだがレナと意志が繋がり始めているのを感じていた。
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