親父の部屋をあまりうろついた事がなかったので入ってみると変なものがたくさんあるのに驚く。
生意気に障子で仕切られ一段高くなった3畳ほどの小さな茶室のような和室があるのだが兎に角16畳もあるのでバカのように広い。新ママと暮らすようになってから初めて入ったがベッドが天涯つきになっていた。
新ママのドレッサーやタンスなど色々と増えてはいるが一番に目についたのは宝箱だ。
言葉の綾ではない。海賊映画に出てくるのと全く同じ蓋付きの黒い金具で補強された茶色の木箱だ。どこにこんなものが売ってるのかと不思議になるような代物だが新ママが言うには彼女が来たときから置いてあるのだと言う。アンティークな鍵がかかっているが鍵のある場所は知ってるので新ママもレナでも開けられるのだという。
「何がはいってるの?」と聞く俺に
「みたい?結構ヤバイよ」と言う。そして部屋の隅にカーテンで仕切られた場所を指差すと「あれ、なんだと思います?」と聞く。
「なに?」と言うと自分で開けて見ろと言う。
レナを振り反って見るとミニ和室の段差に腰かけてゲームをしている。
近づいてカーテンを開いて言葉を失った。
木馬が置いてある。馬の頭がついていてアブミの場所にはたぶん足首を梗塞する革のベルト、三角木馬だ。言わずと知れた拷問器具だが跨がる馬の背には情けからか革が貼ってある。 体操の吊り輪のようなパイプフレームから下がる何本もの釣具と手巻きの滑車、壁には何に使うかわからない(予想はつくが)ものがガラス張の棚にたくさん入っている。
振り返ると新ママが腕組みをしてクスクスと笑っていた。
「使ってるの?」俺がときくと「私のはあっちだけ」と指差したのが宝箱、「そっちのは前の奥さんと遊んでたものばかりだけど捨てられないんだって」
つまり、妹の母親だ。
置いてあるアンティークなチェストの引き出しをあけると目隠しや様々なバイブレーターなどの愛撫器具などの小物アイテムが入っていた。ガラス張りの方の中には首輪や革の梗塞具、縄やカラフルな太さのちがうローブ類が綺麗に揃え並べてあった。
カーテンを閉めるとため息が出た。新ママに使っていないと言うのがまだ救いだった。
「私のもみる?」と言うと宝箱の前に立って手招きをした。
俺が拷問器具に見とれているうちに手にしていた鍵で箱を開けると中には金貨ではなくこちらにも様々な性具が収まっている。
新ママが赤いプラスチックのケースを取り出すと俺に手渡した。筆箱のようなものだ。
「何だか、わかります?」と言うので開けてみると中には細い金メッキや銀メッキの棒が入っていた。長さも様々で長いものは15センチ程もあり短いものでは5センチほどだが先端は小さな玉になっていて明らかに細い穴に差し込む物だと分かる。肛門にしては細すぎるが棒には丸い段差が連続でついていて抜き差しするときに連続で刺激をするためのものだろう。
「さて、なあンだ」と謎かけをするので分からないと答えるとレナを呼んだ「レナ、ちょっとこっちに来てくれる?」と。
レナが和室の腰かけていた段差から立ち上がると近づいてきた。
「お兄ちゃんにね、これが何だか教えてあげてよ、お兄ちゃん知らないんだって、レナは知ってるもんね」と言う。
レナが赤いシルクに並べられた金色の細い棒を指で押さえると
「オシッコのアナに入れるやつ……」と呟く。
新ママが「長いのはパパのオチンチンにレナが差してあげるのよね」と捕捉すると短い銀色のはのはレナと新ママ用なのだそうだ。これもため息が出た。いわゆる「尿道プラグ」たった。
フットいアナルプラグも何種類も入っていてジッパーにそれぞれ個別に入れられている。その中には俺を交えて使われた例のカテーテルも何種類か違うものが入っていた。その他に消毒綿や潤滑駅、ベビーオイル、完調用の細いものから太い注射器などが何段にも丁寧に収まっていた。
一番下から出てきたのは黒いアナルボールだ。細い紐で繋がっていて玉の数は6個、長さはボール部分だけでも40センチ程もある。ボールの直径はたぶん5センチ位はあるだろう。かなり太い。
新ママがそれを取り出し透明なビニールのジッパーから取り出して見せるとレナが俺の後ろに隠れてしまった。
「レナ、こわかった?」とママが言う。レナは使われたことがあるのだろう。そしてものすごく痛くて苦しかったに違いない。俺は振り反って親指の爪をかじってうつ向いてるレナの腰を掴んで「大丈夫だよ、お兄ちゃんはレナにこれを使ったりしないよ?」と言うと俺の目をチラッと見て直ぐに目を伏せコクンと頷いた。頭を撫でて「ん、約束するよ」と言って聞かせるとまた頷いてくれた。よほど使われた時が苦しかったのだろうと胸が痛んだ。
俺が買ったアナル責めのオモチャもあったが電気刺激の器具は見当たらない。
「電気刺激とかは?親父はやらないの?」と聞くと俺の腰を抱き寄せるように体をくっつけてきて「持ってきてるの?」と言う。
「いや、部屋にある」と答えると抱きついて来て最中に手をまわし「あんなの使われたことなかったから」と言う。
「またやってあげようか?」と言うと俺の胸のなかで「くフフフッ……バカぁ……」と言ったあと頷いたのだった。
「うんと弱あ~くしてさ、レナちゃんにも使ってもいい?」と聞くと
「それはレナに聞いてみて」と言う。事実上の了解だ。
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