今になるとやっぱり俺とは行けないと言う。
まあ予想はある程度着いていたので仕方がない。妹の言うとおり例えば友達を呼ぶにしても兄とダブルベッドで寝起きしてるというわけにもいくまいし第一学校には今と違いバスを使わないといけない。今はチャリで通学している妹なのだ。
「週末にはできるだけお泊まりに行ってあげるからさ」と言う。
「週に一度かよ」と不満そうな俺の反応に「こんなカワイクてわけ~体を抱けるんだからいいだろ」
このガキは性行為への論理感も道徳も親父の洗脳ですっかり取り払われている。そうでもなければ腹違いとはいえ実の兄とセックスしてお小遣いをせしめたりはしない。まあ、妹に言わせると俺はただの男じゃなくカレシ「的存在」なのだそうだ。「的」の着くのが微妙だが。なので何かというとすぐに「ウワキはユルさねえかんな」と言う。そんなところが可愛いわけだができれば二人で暮らしたかった。まあ、仕方ない。それが現実というものだと諦めよう。
あの新しい母親と妹、そして頭のイカれたエロ狂いの親父に囲まれてどんな生活になるやら、それだけが心配だ。だが俺のアパートが駆け込み寺としての役割を果たせるならばそれはそれで意味があるだろうと自分を慰めてみる。なので合鍵は渡しておくつもりだ。
引っ越しは日曜にしてくれと言う。
歯磨きやタオル、パジャマ他細々とした生活用品を持っていきたいのだと言う。「お泊まりグッズだね♪」楽しそうだ。
いよいよ現実味を帯びてきたが親父とあの母娘が家に入るのはいっなのだろうか。それによってはヘルパーさんも契約を断らなければならないし、長くよくして頂いたのに残念だが……
※元投稿はこちら >>