妹があの子に話をつけるという。
俺が言うと必ず揉めるから自分に任せて欲しいと言うのだ。わかる気がするので任せることにした。だけどもしかしたらお小遣いをあげなければならないかも知れないと言うので了承した。妹を俺のものにできるなら多少の出費は大した問題じゃないと思った。
二人の警察が来たという。妹に友達と兄の関係を聞かれたと言う。このままだと兄とその子はもちろん学校や親、親族まで問題になるから兄にその子と別れてくれるように説得したのだと言う。そういう事情だから兄との関係は断ってほしいと……。
「お兄ちゃんから手切れ金で五万出させたからって言ったら仕方ないってさ、ごめんね、出せる?」と言うので「お、それは全然いいけど、お前コエエなぁ」わざとらしく恐がってみせると「アレくらい言わねえとさ、アイツあんなかわいい顔してけっこーヤバいんだよ」別れた前のカレシともゴタゴタしたらしい。大学生とはいえ男はもう成人してたわけで明らかな未成年者への、それも児童への「猥褻行為」を働いたわけで重罪だ。もちろん俺も同じ、妹にたいしても同様だ。
気を付けなければいけないのはこの別れ話が妹との関係を深めたいがための狂言だとばれないようにする事。これからも妹と友達の関係は続くわけだからそこは大事な話になるだろう。
あの子のあのトロトロと流す白く泡立った滑りがもう味わえないかと思うと少しだけ惜しい気がするけどそんな事を言ったら間違いなく妹にグーで往復鼻パンチ食らうだろう。
そんな事を妹の顔を見ながら考えて思わずニヤケたようで「なに?」と言われてしまったのでそのホッペを撫でて「いや、……こいつ、かっワイーなぁって思ってさ」ごまかすと眉を寄せて「ばかアニキ」と言いながらもちょっと嬉しそうに笑顔を見せた。
そして抱きついてきてくると俺の耳に口をつけるようにして囁く。
「わたしだって恐いからね」
「あ?」俺が顔を離して妹を見るとニヤリと笑ってこう言うのだった。
「ウワキ……すんなよ」と。
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