「明日はアイツとデートだね、楽しみだね」妹が言う。
妹にあの子から詳しい話が伝わってるらしい。
「すごいねお兄ちゃん、周りにあちこち女だらけだね」とも言う。
「お前がイヤだと言うならキャンセルするよ」と俺が言うと「なんで私がイヤだなんてゆう?」そう強がるのが可哀想に感じた。「アイツ、ボン、キュッだしお兄ちゃん好みじゃない?わたしみたいなガキ体型じゃねえしさ」ソファーの横に並んで座った妹が俺の膝を叩くと立ち上がってキッチンへ。
「俺さ……」その後ろ姿に声をかけた。
「ん?」立ち止まって妹が振り返る。
「俺さ、おまえの体型、好きだよ。俺好みはおまえ」
少しの間無言で俺を見つめたあと「うそ?」と言う。
「ホント」と答える。後ろ手に組むと俺に目を合わせないように意味もなく左右を見ながら戻ってきて俺の膝の上に跨がってきた。両手を俺の肩にかけて更に確認する。
「マジで言ってる?……ほんとうに?」俺を見つめた。
黒のトレーナーの腰を抱くようにして俺も繰り返す。
「ん、マジで言ってる。本当だ」
すると抱きついてきて俺の首にいつもの甘い香りの頭を押し付けてきた。そして小さな声で囁いたんだ。
「だったら……アイツとあってほしくねえ……」
「ん、わかった。行かねえ」その細く華奢な子供体型の背中をしっかりと抱いて約束した。
首筋に熱い息をかけながら妹が続ける。
「でも、わたしいまアレだからヤってあげられないよ?」
可愛くて脇の下に手をかけ直し押し上げて体を離すと唇に人差し指を当てて「ここに凄くいいのがのがあるじゃん」と妹のフェラテクを誉める。
このときビクッとした。目に涙をいっぱいにためてたんだ。それでも俺のその言葉に笑顔になって笑うと「もお、クソあにきっ、ばか」笑って目を細めると我慢してたまっていた涙が頬を流れ落ちた。
抱き締めた。骨がポキポキなるかと思うほど強く抱き締めていた。そして思った。
俺は、こいつを、妹に恋をしているのか……と。
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