麻酔作用があることは一般にも有名であり、テレビドラマや推理小説、あるいは漫画などで頻繁に登場する。
典型的なシーンとしては、下記のようなものが挙げられる。
1.クロロホルムを数滴ハンカチにしみこませる。
2.後ろから被害者にこっそり近づき、鼻と口をおさえる。
3.被害者は抵抗するが、すぐぐったりとして寝てしまう。
4.次の場面で被害者は頭痛と共に目覚める。
クロロホルム自体は、実際には多少吸引しても気を失うことはなく、せいぜい咳や吐き気、あるいは頭痛に襲われる程度である。上述の通りクロロホルムには麻酔性があることは事実であるが、これを発現させるためには相当量を吸引させなければならない。
他方、過度の吸引は腎不全を引き起こし、死に至らしめる可能性が高く、麻酔として用いるためには吸引量と全身状態を管理された状態に置かねばならない。すなわち麻酔としてクロロホルムを用いるためには、かけられる側にも「麻酔される意志」が必要であるということである。
また、クロロホルムが肌に触れると、状況によっては爛れを発生させ、一生消えることのないキズをおわせることにもなりうる。
※元投稿はこちら >>