私にとって初めての浮気。
よその男性に身体を触られ、自分から顔に跨がって、大人の女性とキスをした。
芝居とは言え、愛の無いセックスを体験した事は、私を変えた。
家では弟と、学校ではアノ友人との距離が生まれた。
お互いに、気まずいようなギクシャクした関係が、しばらく続いた。
弟は予備校へ、友人は彼氏と深い関係になっている様子だった。
私は、教員になる勉強に集中していた。
授業の無い日は、家のクルマを運転して、母親と買い物に出掛けたり、ボランティア仲間と出掛けたり、積極的に外出していた。
食育というテーマにも関心があったので、家でも料理をするようになり、学校にも自作の弁当を持っていった。
受験勉強をしていた弟の夜食も、私が作っていた。
ある晩、就寝前に弟の部屋へ食事を持っていくと、下半身裸の弟が待ち構えていた。
絶句した。
弟はトレーに載せた食事を机に置くと、強い力で腕を掴んで引き寄せた。
「ダメ、やめて」
声をあげた私の口を塞ぐように、強引にキスをする弟。
「やめなさい、イヤ」
必死に抵抗する私に
「お姉ちゃん、もう我慢できない。」
というと、私の着ていた服を、剥ぎ取るように脱がした。
「イヤ、痛い、痛いよ」
乱暴に扱われた恐怖に悲鳴が漏れた。
弟は自ら握り締めた肉棒を、私に押し付けて来た。
「お願い、お姉ちゃん、お願い」
乱暴な行為の最中に、私に懇願してくる弟は、閉じた脚の間に強引に身体を入れると、躊躇いもなくアソコにオチンチンを挿入してきた。
「いや、抜いて、もうヤメて」
芝居ではないリアルな性的暴力に、嫌悪感と不快感が募った。
弟が私のアソコへ、熱い精液を浴びせると、果てた弟は、私にしがみついて、覆い被さったままだった。
「どうして?」
呆然としながら漠然とした質問を投げ掛けると、弟は泣きながら
「ごめんなさい、お姉ちゃん、ごめんなさい」
と繰り返すばかりだった。
「嫌いにならないで」
「寂しかった」
とりとめも無く、散文的な言葉を吐き続ける弟に抱かれながら、弟との思い出を巡らせていた。
考えても答えが出ないので、嗚咽を漏らす弟を部屋に残して、浴室で汚れた身体を洗い流した。
興奮していたのか、乳首や下腹の奥は疼いたままだった。
理不尽な暴力に疼く自分の身体が許せなくて、シャワーで冷水を浴びせた。
全身が冷えると、一気に頭も冷えたが、何を考えたら良いかも分からなかった。
ただ言える事は、何かが限界に来ていて、何かから逃れられないという漠然とした事しか、分からなかった。
静まりかえった夜の我が家は、何事も無かったような日常に戻っていた。
※元投稿はこちら >>