私の母は思慮深い人、怒ったりしたところを見た記憶はあまりありません
少し天然入ったようなおっとりした性格です。でも諭される時はあった
穏やかに話しながら考えさせ自分で答を探させるような、そんな語り口
今回もそうでした
帰宅した私は一人、母もまだ帰っていない。弟は塾で遅くなるだろうから
着替えして部屋でくつろいでいると母が帰った気配がした
階段を下りて手伝いをしに行くと少し冴えない表情の母がただいまと笑顔を見せた
夕飯はまだしなくちゃいけない時間でもない。何となく母と台所で掃除したりした
少しお話ししましょうか、母が何か決心したような表情を見せた
内心後ろめたさで押し潰されそうだったけど、言われる事は想像付いた
ダイニングの椅子に腰掛け、母がコーヒーを入れてくれた
そして飲みながら母が穏やかな声で話し出した
弟とのいけない関係がやっぱり母にはばれていた。いつからとかそんなことは聞かない
幸い父にはまだ話していなかった。弟にも言っていない
諭すような母の語りが苦しい。けどホッとした気分があった
私も苦しい胸の内を母にさらす。話しながら涙が溢れるけど止らない
弟が気になってしょうがない、好きでたまらない胸の内を訴える
いけない事だとわかってる。けどどうしようもない。
大事な時期だから弟には言わないでとお願いした。お願いできる立場じゃないけど
胸のつかえが取れたような気分だったのは母だからだろう
私が一番信頼して安心できる人。弟とは違った意味で好きな人です
私の話もしっかり聞いてくれた。始まりの部分は少しぼかしたけど
私が弟とは本気で関係していると理解してくれてはいた
終わりようの無い関係だと。そして私なりに苦しんでいる事も
目をつぶり大きくため息ついた母。母の目にも涙が見える。あたり前か
ことの重大さにチクリと心が痛む。苦しい・・・消えてしまいたいくらいに
しばらく猶予をもらった形です。母は知らなかった事にしておくと言った
ただ避妊はしっかりしなさいと。弟にも内緒です。私が弟を導きなさい
止めろと言われても聴かないでしょう?私も弟も大事な時期だから波は立てない
でもいずれ私が答を出しなさいと。父には言えないわよねとも
眠れない日が続いた。少し寝てはうなされて起きるのくり返し
あれから弟とは普通にすごす。母も普通。弟は気付いていないのだろう
もちろんSEXも普通にする。誰かに知られたと思うと以前より感じる
抱かれながら涙が溢れる。いけないことだと分かってるけど感じてしまう
それっきり母は何も言わない。以前と同じ穏やかな顔。でも母も苦しんでる
弟に抱かれた後の朝、一瞬目があってとっさに目を伏せてしまう
笑い声と共に朝食を取る。私だけが取り残されたような気分
母は強い。心折れそうな私なんかと違って。また助けてもらえるだろうか
答が見つからない。わからない。考えたくない。駄々っ子の様な私
私の苦しみと同じ、それ以上の苦しみを母は抱えているんでしょうね
二人分の重石を受け止めている母、いっそ引っ叩いてくれたら楽なのに
この苦しみも私が背負うべきなんでしょう
自分なりの答え、たぶん家を出ることだろうと思う。そして終わらせる
卒業まであと一年と少し、それまでは猶予をもらおう
そんな事を考えながら弟のを受け止める。離したくない気持ちがいっぱい
抱きしめて逃すものかと力を込める。私の中で弟のが暴れ意識が遠くなる
来月からピルのお世話になるから全てを受け止めるつもりです
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