「どうだった?」
と聞かれた。
俺は母を見た。
安らかな笑顔の母。
「き、気持ち良かった」
「そうか!」
また爽やかにニコッと笑った。
俺は親父を毛嫌いしていたが、親父が母を手放さないで、俺達母子の生活が困らないようにしてる理由がわかったような気がした。
すべては俺ではなく、母なのだ。
母は美しいし、スタイルだっていい。
母の良さを俺に知ってほしいと親父は思ったのかもしれない。
「どんな感じだった」
と聞かれ、ザラザラしたようなのが絡みつくみたいだったと素直に答えた。
「そうだろう?」
またニコッと笑った。
母は穏やかに笑って、俺と親父のやりとりを聞いていて、時々頭を撫でていた。
俺は母に聞いた。
「これで良かったのか」
母は答えた。
「もしカズが嫌と言ったら、別れるって話しになってた。多分私は嫌だと言うと思った。カズが受け入れたらお父さんが私にここまでしてくれる理由がわかると思った。それで父子がうまくいくなら、そう思ったの」
親父の爽やかな笑顔は、母が手元に残った安堵感からのようだ。
そして母の良さをわかってくれたと思ったからだろう。
「なぁカズ。これからは母さんを二人で愛そう?いいだろ?」
いつも反抗的な態度を親父にしてきたが、俺は素直にうんと言った。
それからは普段は俺と母、そして時々くる親父と二人で母を愛した。
母が名器の持ち主であることが、母以外の女性を知ることで知った。
親父は今69才になり、母は57才、俺は34才になった。
俺は普通に妻をめとり、子供もいる。
母はまだマンションに一人暮らし。
親父は時々母に会いにくるようだが、男としてすでに終わっているので、様子見にくるようだ。
俺は時々妻に飽きると、母の名器を堪能しに帰る。
老け込むこともなく、60に手が届くようには見えない、まだまだ美しく現役な母。
いずれ母のマンションは売り払って、うちを建てて、俺達家族と同居するつもりだが、それまでに俺は母の身体から卒業しなければ、そう思っている。
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