中学生の時、ティッシュに包んで捨てられた
コンドームを見つけ、親がセックスをしているという
事実を知り、どんなものか知りたくなった。
中学生の息子が、襖一枚隣で寝ているので、気取られ
ないよう、自分達も小一時間ほど静かに寝ているように
装っていたが、照明の紐を引く音がすると、欄間から
豆球の仄かな明かりが見える。衣擦れの音に時々、
「ふぅーん」と吐息が混じって聞こえる。
色々な音が聞こえだす。この頃はまだ、吐息程度しか
聞こえない。多分、声を我慢していると思う。
小袋を破る音がした。少し間が空いてから
「うっ」と母が小声で呻く。次の瞬間、
「はぁー、はぁー」と、深呼吸のような息遣い。
動きが激しくなっていく気配がする。と同時に
母の息遣いは「はっはっはっはっ」と激しく変わる。
さらに激しく動く気配。息遣いに喘ぎが混じりだす。
「あっ、そこ、そこ」
「ええわ、ええわ」
父が小声で「出る、出る」と呟くと同時に
「あかん、イク、イク」そして暫くの間、母は
深呼吸のような息遣いをする。
落ち着くと、母はティッシュに包んだコンドームを
ゴミ箱に捨て、お手洗いに。
そんなセックスを週に一度、多い時は二度していた。