夜中に目が覚め、襖の向こうから母の苦しそうな
息遣いを聞きました。
初めて聞いた声?で何か分からずにいました。
翌日、ゴミ箱にティッシュの塊があり、好奇心で
そのティッシュを調べると、使用済みのコンドームが
包んであり、母の喘ぎ声と知りました。
そして、もっと聞きたいと思いました。
当時、両親の営みは週1~2のペースでした。
両親は、私の就寝を確認したうえで、自分達も
就寝したかのように振る舞い、30分ほど様子を見ます。
照明のヒモを引く音がし、豆電球が灯ります。
衣擦れの音がし、時々、か細い吐息がします。
いろいろな音に混じり、か細かった吐息が
「はぁ~」というため息のような音から
徐々に「はぁ~、はぁ~」と。
袋を破る音、父が小声で「入れるで。」
「うっ」と呻き声が一声すると、堰が切れたように、
「はぁ~、はぁ~、はぁ~」と一気に息遣いが
激しくなります。
「はっ、はっ、はっ」と短い間隔の息遣い、
沈黙、そして「はぁ~、はぁ~」と短距離走のあと、
酸素を貪るような激しい呼吸。これの繰り返し。
「ええ、ええわ、ええわ」
「あっ、あかん、いく・・いく」
「お父さんも・・出して」
「ええか、出すで、出る・・出る」
「もうあかん、いくいくいく・・・」
始めのうちは、気を使って声を殺していますが、
最後は、結構大きな声でした。