わたしが夫婦のまぐあいというか、サカルところを見たのは
納屋の中一回だけなのだが、だからなおのことその光景が
焼き付いて忘れられない。
地下足袋を履いたまま、モンペを膝下まで下げ、肩幅位股を
拡げ、おやじのチンポを右手で掴んでオマンコにあてがうお
ふくろ、軍隊帰りの古びたズボンを地下足袋まで下げて毛む
くじゃらの太ももの間にキンタマをぶら下げておふくろの臀部
を両手で掴み、男のするべきことを黙々とやっているおやじ
わたしにとって驚天動地の出来事が目の前で行われている。
あの瞬間、なにかうめいたまま、こしを突っ張らせて果てた
おやじ、おふくろの白い臀部にあてがったまま、静寂のひと
とき。今なら分かる男女がもつあの至福の瞬間。
おとことおんながオマンコすることがどんなにすばらしいこ
とか自分のチンポで妻をイカせることがどんなに幸せなこと
か。戦地帰りのおやじには身にしみるほど分かっていただろう。
それだから、ヤッてヤッてやりまくってもやり足りなかった
ろうし、おふくろにしても、無事戻ってきたおやじにもとめ
られてもやりまくることに幸せを味わったことだろう。