父は派遣社員、ビルの管理をしている。月の半分は夜勤。
48歳の母は、スーパーのレジを打っている。ふなえは高校2年ソフト部に入り4番でキャッチャー。
大会が迫ると朝練、特訓の毎日。家に帰ると勉強が手に付かない。母の気になる行動を知ったからです。
隣のおばちゃんから「お母さん、毎晩遅いけれど病気にならないだろうか」と噂になっていると言われたのです。
私が夕飯を一人で食べていると、車のドアーを閉める音と、母の「じゃあね、気をつけて」という声が聞こえた。
家には車がないので、父が運転しているわけではない。
「すっかり遅くなって、ごめんね。お夕飯は食べてきたので後片付けは私が・・・」と、片付け始めた。
「母さん、きょうは、何があったの?」「スーパーの店長が替わるので送別会」。
あ、それで遅くなったんだ。近所の人が病気にならないかって心配していたわよ、と言うと、大丈夫よ、若いのだから。
でも、ときどき帰りが遅い。それも父が当直の日に限って。
その日は私が遅かったが、家の前にスポーツカーが止まり、母と誰かが話をしていた。
私を見た母が、お友だちに送ってもらったの。あの日ととっても親切なのよ、とコメントがあった。
なぜコメントする必要があるのだろうか。何か後ろめたいことでもあるのかしらと、不安がよぎる。
隣のおばちゃんから、また、「お母さんの帰りが遅いね、心配でしょう」と何か奥歯にものの挟まったような・・。
不倫?そう言えばスポーツカーのおじさんがときどき母を乗せて帰ってくるのだ。
ソフトのコーチからひどく叱られた日のこと。むしゃくしゃして練習をサボって早く帰った。
いつもいないのに家に誰かがいる。母かな?そっと玄関のドアーを開けると男物の靴が。母の「もうダメ、止めて頂戴、息が苦しい」との声が。
両親に寝室の外に、下着類が散乱していた。母のだけでなく・・・。