寝静まった夜中、襖一枚隣の部屋から時折聞こえる、
吐息。吐息が呻きに変わり、静寂と呻きの間隔が
徐々に短くなり、息遣いも徐々に荒々しくなっていきます。
ビリビリと袋を破る音。
「うっ」と短い呻き声、しばらく無音。
堰を切ったように「はぁ~、はぁ~」と今まで以上に激しい
息遣い。
父の腰の動きに合わせているのか、「はっ、はっ、はっ」と
短い息遣いに変わる。
「気持ちええわ。おとうさんも気持ちええ?」
「もう、いきそうや。お父さんは?出る?」
「お父さん、出そうなん?もうちょっと頑張ろか。」
「もういきそう。いってもええ?」
「あかん、あかん。いく。いく。いくよ」
「ええよ、ええよ。いくから、いくから」
「お父さんも出して。ほら。出し。」
「あっ、あかん。あっあっ。いっく・・・」
「あっ、は~、は~、は~」
ティッシュを数枚引き抜く音。
こんな、睦事が月に何度か。その度に聞き耳をたてていました。