親の性行為目撃談

母の上体は微妙に揺れていた。その揺れは、波の揺れとは無関係な動きだっ
た。母は後ろから諏訪に取り付かれて、右に左にと身を捩っていた。泳いで二
人の側を通過した地元風の男の子が、不思議そうな顔をして母達を見た。

私は、喉が渇く程の興奮で二人の様子を見ていたが、母と諏訪は目立った行為
をしなかった。周囲に人が増えてきたし、その環境では水中での結合は無理
だった。やがて、母が大声で私を呼んだ。私はビーチガウンを水際まで届け
た。母は水際に上がると、周囲の視線から逃げる様に走ってビーチガウンに身
を包んだ。その時一瞬に見た母の姿は「全裸」に等しかった。淫の部分も乳首
も透けて丸見えだった。

羞恥から逃れる様にして戻った母の姿。ビーチガウンは丈が短くて、股間まで
は隠しきれなかった。その部分は見事に透けていて、性器が丸見えだった。肉
厚の陰唇も陰毛も丸見えだった。そして、肉唇の上部には、明らかに勃起した
陰核が見えていた。陰核は、薄い水着の「その部分」を突起させていた。そこ
は、水中で諏訪に弄られていたに違いないと、私は思った。母の身体が震えて
いる。見ると母の唇は身体の冷えで変色していた。母は股間をタオルで隠す
と、晩夏の陽で身体を乾かした。
海の中には、まだ諏訪が残っていた。諏訪は、勃起が静まらなくて出られない
のだと私は思った。

陸に上がった二人は、松林の木陰で微睡んだ。思えば、二人とも昨夜は殆ど寝
ていないのだ。それ程までに昨日の二人は、貪欲に快楽を貪ったのである。

再び二人が目覚めた時、辺りに人影は見えなかった。都会に近いその海は、日
帰り客が多いのだ。既に海水浴シーズンの盛りは過ぎていたし、今と違って
サーファーの若者達も居なかった。

私の隣では、父もまた眠りに落ちていた。父は「二日酔いの頭痛が治まらな
い」と言って、朝から冴えない顔をしていた。

この日の私達は早めに海岸を後にした。夕食が済んで就寝の時間になると、さ
すがの私も疲れていた。そして、その日の夜中である。ふいに目覚めた私は、
啜り泣く母の声を聞いた。隣の布団を見ると母が居ない。起き上がろうとした
その時、私は微かな唸り声を訊いた。その声は母ではなかった。

父の方を見ると、仰向けに寝た父の布団が揺れていた。父の布団は真ん中が盛
り上がっていて、その部分が小刻みに震えていた。
父の股間部分が連続して動いている。父は顔を半分程も布団で隠して、荒い息
を漏らしていた。その姿は、明らかに自慰の最中だった。

襖の向こうでは、母の啜り泣きが続いていた。「あぁ～あぁ～っ」と、母の吐
息は切なそうに漏れていた。
「先生～いいっ～気持ちいいょ～もっとょ～もっとやって～」と、母は鼻にか
かった声を出した。

驚いた事に、襖は完全には閉まっていなかった。顔を少し上げて覗くと、母は
布団の上で大股を広げていた。股の間には諏訪先生の顔が見えて、先生は母の
股間を舐めていた。「あぁ～先生～もっとょ～もっとょ～気持ちいいょ～」静
まりかえった深夜の部屋で、諏訪が母の性器を吸う音がはっきりと聞こえた。
母の悶絶で布団が擦れる音までも聞こえていた。

父は布団に潜って自慰をしていた。父には声と音しか聞こえていなかった。父
は行為を制止する事も、不貞の現場を覗く事もしなかった。そして父は、布団
の中で孤独な行為を続けていた。

襖の向こうでは、聞くに堪えない母の淫声が続いていた。そして、遂に母はあ
の言葉を口にした。「おまんこ～おまんこ～おまんこやって～」「あなた～気
持ちいいょ～気持ちいいょ～」「してるわょ～してるわょ～先生の凄い～気持
ちいいょ～」「あなた～あなた～いいの～いいの～」「気持ちいいょ～ああっ
～そこ気持ちいい～」「あなた～あなた～　あたし～やるわょ～いいの～いい
の～あなた～」

母は、明らかに「その声」を父に聞かせていた。父は布団に潜って自慰をして
いた。襖のこちらと向こうでは、異なる性欲が悶え狂っていた。母は、父も息
子も居る部屋の隣で、諏訪と絡み合って喜悦した。

私は、以前から母の自慰を覗いていた。そして、母も覗かせていた。諏訪との
現場を私が見た事も母は知っていた。もしかして、海岸での事も・?
母は、私の覗き行為を全て知っていた。

淫蕩な母は、たとえ息子に覗かれても諏訪と離れられない。そして諏訪は、そ
んな母を淫の深みに堕として弄んだ。

諏訪は、母に背徳の快楽を教え込んだ。思うに諏訪は、父の嗜虐的な性向をも
見抜いていた。そして、その事は諏訪にとってこの上なく都合がよい事実だっ
た。淫らな母をどんなに弄んでも、母も父も傷つく事は無かった。

最愛の妻が隣室で犯されていると言う事実は、父を性的に興奮させた。マンネ
リ化した夫婦生活よりも、自慰の方が興奮も強かったのだと、私には思われ
る。

母は、隣室で自分が味わっている性的快感を、父に伝え続けた。「きもちい
い・きもちいい・」と、母は泣き続けた。母は、これ見よがしに淫ら言葉を父
に聞かせ続けた。それは、自分を誘惑から守ってくれなかった父への仕返しで
あり、自身の淫欲を高める手段でもあった。

その夜、母は何度も絶頂を味わった。やがて父は「おぉぉ～っ」という押し殺
した声を出して悶絶すると、腰を高く持ち上げて射精した。襖の向こうでは、
延々と母の淫ら声が漏れ続けていた。

いつの間にか眠ってしまった私は、心地よい感覚に気が付いて再び目覚めた。
隣には、母がこちらを向いて寝ていた。母の手は私の布団に潜り込んで、私の
ペニスを握っていた。「してあげるわよ・誰にも言わないでよ」と、母は囁い
た。母の手がゆっくりと上下すると、忽ちに心地よい快感が全身に広がった。
母は、掛けていた夏布団を捲ると、自らの陰部に私の手を誘った。

父は疲れてしまったのか　いびきを立てて眠っていた。隣室からも寝息が聞こ
えてきた。「してあげるわよ」と母が囁く。「本当は、あなたがいちばん好き
なのよ」「お母さんはあなたを愛してるわ・本当に愛してるのよ」

母の手の中で、私の勃起は極限まで膨れあがった。「諏訪先生とはセックスだ
けよ・私はお父さんも貴方も愛してる・でも・先生とは身体だけの関係なの」
「お願いよ・わかってよ・女は性欲を我慢できないの・諏訪先生とは・それだ
けの事なのよ」「ごめんなさいね・私がいけないお母さんだという事は・わ
かってるのよ・だけど・身体が言う事を聞かないの・したくてしたくて、気が
狂いそうになるのよ・」
母は、諏訪との事を正直に告白した。父をどんなに愛しているのかも、母は告
白した。そして私は、そんな母を許していた。

母は、勃起を握った手の動きを加速させた。得も言われぬ快感が全身を突き抜
けた。触った母の性器は柔らかくて、ぬるりとした感触だった。