自分の妻が他人に犯される姿を見ながら自慰をする。この異常な行為も今の私
なら理解できる。妻が他人に犯られる辛さと引き替えに、父は嗜虐的ではあっ
ても、これまでには無かった快楽を手に入れたのだ。
気の弱い父が母と諏訪との関係を疑ったとしても、父はその事を母に問えな
かっただろう。不貞の現場を目撃したとしても、父は何も言えなかったと思
う。父は家庭を壊したくなかったし、人の良い父は、自分さえ我慢すればいい
と思ったに違いない。
波間に戯れる二人の姿は決定的な場面ではなかったが、父は二人の様子から、
母の不貞を確信してした。疑いの目で見れば、波間に漂う二人の行為は性行為
と認識出来た。水の中で母は、諏訪に陰部を弄られているに違いないのだ。
やがて母の動きは、母が味わっている快楽を露骨に表し始めた。母は身を捩ら
せて悶えていた。母は腰を痙攣させていた。そして、時折何かを叫んでいるで
はないか。その声は波音に消されて聞こえないが、性的快感の叫びであること
は明白だった。
父は勃起を扱きたてた。「おお~典美~典美~」と、父は呻き声を漏らした。
「お~典美~やめてくれ~やめてくれ~典美~もうやめてくれ~」「典美~気
持ちいいのか典美~」
その時である。快感に悶絶した諏訪が、思わず身を仰け反らせた。諏訪の身体
が伸び上がり、勃起がはっきりと見えた。母は、水泳パンツの脇から突起した
勃起を前後に擦り立てていた。それを見た父は、絶望的な叫び声を上げた「典
美~やめてくれ~!!!」
海に居るのは母と諏訪だけである。辺りに人影は無かった。
水の中の二人は、何やら言い争いを始めた。やがて母が海岸線に平行して泳ぎ
始めると、諏訪がその後を追った。二人が岩陰に隠れると、父は扱いていた陰
茎をパンツに入れて、母達の方に向かって走った。私が父の後を追うと、父は
母達が見える場所に身を潜めた。私は慎重に場所を選んで二人を覗いた。
淫らな光景だった。二人は波打ち際に横たわって抱き合っていた。岩に囲まれ
た水際で二人は抱き合っていた。突然に母が立ち上がると、母は着ていた水着
を脱ぎ始めた。母が全裸になると、再び二人は抱き合った。やがて母が起き上
がると、母は諏訪の勃起を口に含んだ、以前見た時の様に、母は夢中で顔を前
後に振り始めた。こちら側からは分厚い母の尻が見えて、その尻は右に左にと
蠢いた。やがて二人は、向かい合って座る形で合体した。諏訪の勃起が母の性
器に刺さると、母は歓喜の悲鳴を上げた。
波音に混ざって母の嬌声が聞こえる。母は狂乱して腰を煽った。そして、母は
猥語を叫び始める。それは、母が好きでたまらない「あの言葉」だった。
私は、二人に近い位置を捜して移動した。そこは父の視線が届かない場所だっ
た。私は、母には見られてもかまわないと思った。
母の腰使いは凄まじかった。母は隠語を連続で叫んでいた。「おまんこ気持ち
いぃ~~おまんこ~~」「おまんこ好き~おまんこ好き~」「凄いわょ~気持
ちいぃぃぃ~」
時間が無いと思ったのか、それ程までに飢えてたのかは分からない。母の腰使
いは常軌を逸していた。猥褻語を叫ぶ母は一時も休まずに行為を続けた。
私はこの時、女の性の壮絶さに気圧されていた。私は自慰する事も忘れて母の
狂乱を見ていた。そして、諏訪もまた、母に圧倒されていた。諏訪の勃起を陰
部に入れて母は、背中を仰け反らせて腰を振った。天を仰いで腰を煽った。
その時である。「あなた~してるのょ~気持ちいいょ~見てょ~やめられな
いょ~あなた~気持ちいいょ~してるわょ~もっとょ~もっともっと~」「気
持ちいぃ~凄いわょ~凄いわょ~」
私は愕然とした。母は行為を父に見せていた。母は覗いている父を見ていた。
「してるわょ~してるわょ~気持ちいいょ~」「あぁ~おまんこ好き~先生の
が好き~凄いょ~届いてるの~突いてるの~」「もうダメ~先生の凄い~気持
ちいぃ~」「もっと~もっと~先生の凄いわょ~」「気持ちいいょ~~あたし
狂っちゃう~」母は、全身をヒクヒクと痙攣させつつも腰を煽った。母の動き
が止まると、諏訪が激しく腰を突き上げた。再び母が泣き始めると、諏訪は母
を抱いて立ち上がった。諏訪は挿入したまま立位で腰を突き上げた。
やがて諏訪は母を俯せにすると、後ろから勃起を挿入した。諏訪は母の尻を抱
えて激しく腰を振り続ける。諏訪が腰を大きく前に突くと、諏訪の腰は一瞬だ
け静止した。やがて諏訪は勃起を引き抜くと、その勃起を母の口にねじ込ん
だ。諏訪の腰がピクピクと痙攣すると、母は咥えた勃起を吐きだした。母の口
からは精液が流れ出した。
母の呼吸が整って諏訪の勃起が収まると、二人は何食わぬ顔で戻った。諏訪は
後ろめたそうな顔だったが、母の態度は平静そのものだった。そして、諏訪が
逃げる様にその場を離れた時、母が父に言った言葉は私を驚かせた。
「いやらしい人」と、母は父に言った。「見てたでしょ 先生の凄いわよ」
「もう諏訪先生と離れられないわ・あなたは覗きたいなら覗けばいいでしょ・
いやらしい人・もう私は我慢できないの」と、母は平然と言ってのけた。それ
を聞いて父は、ただ沈黙するのみだった。母は父に向かって卑猥な言葉を連発
した。「先生に犯られて・私は泣いたわよ・泣く程気持ちよかったわ・先生
は、私が気絶しても続けてくれたのよ・先生は入れたまま何回も射精してくれ
るわ」「最初は息子の進学の為だったけど・入れられたら気持ちよくて気持ち
よくて・私は泣いたのよ・私は数え切れないくらい絶頂したわ・先生は・オマ
ンコを半時間も舐めたわ・それだけで女は狂うわよ・」
この時の父は辛かっただろう。その辛さは想像に余りある。しかし、同時に父
は、それを見てオナニーしたことも事実なのだ。父は犯される妻を見ながら快
楽の行為をしたのである。そして、その事の負い目は父の意識に重くのし掛
かって、遂に父は母を責められなかった。