去年の夏の話しです。
仕事で、実家近くに行ったので昼飯でもと考え何も連絡なしで寄ってみました。 日曜日だし居るだろうと思い、行くと玄関には鍵かかっていた。合鍵は持ってたがチャイム押してみたら、しばらくして母の声がした。
待たされ、やっと入ると慌てて母が出てきたが、上気した顔してシャツの裾が半分スカートから覗いてて、様子がおかしいなと感じたが、僕はとにかく居間に入った。すると、そこにも慌ててるのが、一人いた。こちらもシャツのボタン掛け違えてたり髪の毛が乱れたりと変だった。
4年前死んだ親父の弟で僕の、おじさんになる人だった。
「久しぶりに話しに寄ってるんだ」などと、僕が聞く前に言い訳みたいに喋りだした。
何かを感じたが黙って聞いていた。
ふと、目をやるとソファの横に白い物が見えた。 どうも女物の下着らしい、それは丸めて脱ぎ捨てられた感じで置かれてたし、ティッシュも側に転がっていた。
それらを見てピンと来たけど、黙ってた。
身繕いした母もやって来た。
ひょっとして今、母は下着穿いて無いんじゃないかと思ったが確かめるのも何だった。
昼飯食べる筈だったが、居づらくなり僕は家を後にした。
毎年帰省してた、今年の正月帰らなかった僕のとこに母から何度も電話があった。
「何でか、わかるだろ」終いに僕は、そう言って切った。
あれから実家に帰ってない