私が幼かった頃、昭和30年代である。
田舎では専業農家が多く、毎月の収入も然程なくて食べ物は自給自足が多かった。
我が家も同じで、父親は職人として働いていたが、母親は農作業と細々と仕立ての仕事をしていた。
毎朝、母親は畑に出かけ、お昼近くまで作業をしている、初夏になり母親は畑仕事を終えると家に戻り昨日の残り湯で汗ばんだ身体を洗い、昼を終えると一時間ほどの昼寝をするのが日課だった。
当時、小学校低学年は2時前には授業も終わり、家に帰るのと母親が昼寝から起きて来るのが似た時間であった。
その日も家に帰ると母親は家の中では一番涼しい奥の和室の縁側で団扇を手に横になっていた。
「友達の家に遊びに行って来る」
私はカバンを母親が寝ている部屋に置くと家を飛び出す。
「遅く成らないように」母親の声を背に、一目散に友達の所に、しかし肝心の友達は、今から母ちゃんと買い物に行くとの事で遊べ無くなり、行く宛の無くなった私は町内を一人で歩き廻った、しかし退屈で自然と足は自宅に向かう。
家にひ小さな庭と池があり、裏の垣根の間から庭に入った、池の側に行こうとした時に、向こうの和室に母親と男の人が見えた、さっきと同じように横になったままの母親、縁側に座る男の人、時折、後ろ向きになってる母親が手にした団扇で男の人を叩く仕草。
私は、そのまま植木に潜む姿勢になり様子を眺める、男の人が横になった母親の腰に手を伸ばす度に手にした団扇で、その手を払おうとする母親。
男の人の手は何度も同じ動作を繰り返している、次第に母親のワンピースが捲れあがり、白の下着が見える、男の人の言葉は良く聞き取れないが、何かを言いながら母親の露になった下着の上から尻を撫で始めて行く。
その頃には団扇で叩いていた母親の手も止まり相変わらず母親は背を向けたまま横になっている。
手の動きは男の人の陰に隠れて良く見えないが時折、膝を揃えて横になる母親の脚が組み換えられ、ゆっくりと蠢いている。
男の人は縁側に横になる母親に添うように母親の後ろに寝始めた。いつの間にか母親のワンピースのボタンが外され、男の人は母親を仰向けにする瞬間に母親の真っ白な乳房が私の目に飛び込んで来た。
それも瞬間で男の人の顔が覆い被さり見えなくなって行く、母親の乳房に顔を埋めた男の人の手がワンピースの裾を捲り下着の中に入って行く、母親は顔をのけ反らし何かを呟くように口元が動く。
片方の膝を立て脚を開く母親…。