学校が終わって家に帰ると、「くっくっくっく・・」と奥の部屋で母の声が聞
こえた。部屋を覗くと、部屋には母の傍に医者の先生が居た。先生は母の胸の
あたりを撫でている。当時の母は胸を患っていて、週に二回ぐらい往診の先生
が自宅に来ていた。この時代は「午前宅診午後往診」という開業医が多かった
のです。
先生は、布団の上に座っている母の胸を後ろから撫でていた。私は母の顔が
熱っぽく見えたのを覚えています。「**さん・・もうすぐ心地よくなります
よ」と先生が母に言うと、母は苦しそうな顔で頷きました。母がシクシクと泣
くような声を漏らすと「ほらほら・・良くなってきたでしょ」と先生は言いま
した。「御子息に見られますから布団の中に入って下さい」と先生が母に言う
と、母は布団に入って仰向けになる。
先生の手は布団に隠れて見えなくなったけど、母の胸のあたりは先生に柔らか
く揉まれていました。やがて先生の手は母の下腹に移動して、母は寒気に耐え
るような震え声を出し続けます。最後に母の腰が、言いようもない声と共に掛
け布団を大きく持ち上げたのを覚えています。