今から20年ほど前、僕が小学4年生の頃の思い出である。僕は母に手を引
かれて村の診療所へ行った。前後の事情は覚えていない。鮮明な記憶は診察
室の情景で、診察を受けたのは母である。医者に言われて清楚で美しい母が
白いブラウスを脱ぎ、ブラジャーをはずして、上半身はシュミーズ姿になっ
た。その母の下着姿に僕は妖しいときめきを覚えた。その瞬間から僕の思春
期が始まったのかも知れない。同時に母を「女」として意識した瞬間でもあ
った。それは生まれて初めて経験する悩ましい感覚だった。母が診察ベッド
に寐た。そしてシュミーズの肩ひもをはずした。医者の手が母の胸をはだけ
た。母のふっくらと丸い乳房が露わになった。それから、医者の手が母の乳
房の周りを押すように触診し、そして何かを囁いた。母が恥じらうように少
し含み笑いを漏らした。医者とはいえ男に肌を弄られる母の姿に僕はドキド
キしていた。医者が母に何か言い、母の両手が動いてスカートの横のホック
をはずしジッパーを下げた。スカートが緩み医者の手がスカートの中に潜っ
ていった。どこを触られたのか母がアッと小さく悶えた。生まれて初めて聞
いた母のセクシーな悲鳴だった。僕はドキンとした。スカートの中に手を入
れられて悶えた母の姿に僕は妖しい刺激を感じ、電流のような疼きが背筋を
駆け抜けた。たぶん初めての軽いエクスタシーだったと思う。医者が母のシ
ュミーズをスカートの中からたくし上げ、母のお腹のあたりの肌が露出し
た。肌色の下着(パンティ)が見えた。きついパンティではなくゆるやかな
パンティだった。有無を言わさずに医者の手が下着の中へ潜り込む。「アア
ッ」とまた小さく母が声を上げる。医者が怒ったように何か言った。母はき
つく目を閉じ少し顔をゆがめている。母の下着の中へ侵入した医者の手が母
の股間でうごめく。医者の指が母のアソコを弄っていることは明らかだっ
た。その当時の田舎で診療所の医者は一種の権力者であり、患者と医者の力
関係は圧倒的だった。診察とか検査と言われたら、何をされても母は抵抗で
きなかったに違いない。まだ幼かった僕にはその日の真実は分からない。し
かし、幼い子供心にも母の半裸の姿態と医者の行為に極めて性的な妖しさを
直感していた。おそらくあの日、診察と称してあの悪徳医師は美しい母のア
ソコを節くれ立った長い指てでレイプしたのに違いないと思う。診療所から
の帰り道、僕の手を引きながら母は何かに耐えているように無言だった。
その日から、診察室の情景を思い出しては妖しい気持ちになり、そして、あ
る日、母の寝室に忍び込み、母の下着に触り、母のベッドに寐てそのまま目
をつむって、自分自身の下腹部を母の下腹部、右手を医者の手とイメージし
ながら、母のベッドで悶え、そろそろと手を胸から股間に伸ばしてペニスを
弄った。あの日の診察室の情景を一人二役で演じたのである。エクスタシー
はすぐにきた。一瞬気を失うほどに激しい快美感がキーンと背筋を走り抜け
た。これが僕の初めてのオナニーだった。