期末試験が終わって早めに帰宅したら台所の隅で、慌てスカートを直す母親と背を向けてズボンを持ち上げる従業員のT。
「ぉ‥お帰り、早かったのね…」
焦りがみえみえの母親が言う。
何時もなら、そのまま部屋に向かう俺だけど、食卓の上に鞄を置き「母さん、ジュースか何か無いかな!喉が渇いてしまった」
母親は狼狽えるように冷蔵庫からコーヒーを取り出す。
Tはバツが悪そうに
「奥さん、僕は配達に行って来ますから」
と逃げるように出て行く、黙ったまま此方に背を向けグラスにコーヒーを注ぐ母親、食卓の下に視線を落とすと母親の下着が…俺は爪先で引き寄せると、手の中に小さく丸めて隠し持つ、コーヒーが入ったグラスが前に置かれる、母親の態度に落ち着きがなく表情も虚ろだった。
「ぁ‥あの~ぅ!」
母親が何か言いたげにかすれた様な声を出す。